保険金とは?給付金とは?|保険金と給付金の違い

2019年2月16日

生命保険や医療保険などのパンフレットを見ていると、保険金給付金という言葉が頻繁に登場します。

保険金、給付金はどちらも保険会社から契約にもとづいて支払われ、受取人が受け取れるお金ですが、どのような違いがあるのでしょうか?

今回は、保険金と給付金の違いについて、解説します。今回の記事を読めば、保険金と給付金の受取人の違いや、課税される税金の違いなどについて理解していただけます。

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1.保険金とは?

保険金とは、被保険者(保障の対象者)が死亡・高度障害状態のとき、または満期まで生存したときなどに生命保険会社から支払われるお金のことです。

保険金の種類には、終身保険や定期保険などの死亡保険金高度障害保険金、養老保険の満期保険金などがあります。

 

・死亡保険金

死亡保険金とは、保険期間中に被保険者が亡くなった場合に受取人が受け取れる保険金です。被保険者が亡くなった時に一時金として受け取れるものや、年金のように分割して受け取れるものがあります。

 

・高度障害保険金

高度障害保険金とは、保障期間中に被保険者が病気やケガにより所定の高度障害状態になった場合に、受け取れる死亡保険金と同額の保険金です。

高度障害保険金が支払われると保険契約は消滅し、死亡保険金が重複して支払われることはありません。

 

・満期保険金

満期保険金とは、被保険者が生存して満期(保険期間の満了)を迎えた場合に受け取れる保険金です。

例えば、養老保険の被保険者が満期(保険期間の満了時)まで生存していた場合、満期保険が受け取れます。

 

 

 

2.給付金とは?

給付金とは、被保険者(保障の対象者)が入院したときや手術をしたときなどに、生命保険会社から支払われるお金のことです。

給付金の種類には、医療保険の入院給付金通院給付金手術給付金などがあります。また、がん保険の診断給付金などがあります。

 

・入院給付金

入院給付金とは、病気やケガの治療を目的として入院した際に受け取れる給付金です。

ケガが原因で入院した場合には「災害入院給付金」が受け取れ、病気が原因で入院し場合には「疾病入院給付金」が受け取れます。
医療保険(入院保険)の入院給付金とは?

 

・通院給付金

通院給付金とは、病気やケガの治療を目的として通院した場合に受け取れる給付金です。

医療保険の通院給付金を受け取るには、一般的に退院後の通院であることなどの条件があり、カゼなどで診療所に通院した場合など、通院治療のみでは通院給付金を受け取ることはできません。
医療保険の通院給付金とは?|通院保障は必要?不要?

 

・手術給付金

手術給付金とは、病気やケガの治療を目的として所定の手術を受けた場合に受け取れる給付金です。

 

・診断給付金

診断給付金とは、がんと診断されると100万円程度のまとまった金額の一時金が受け取れる給付金です。

悪性新生物のみが保障対象となるがん保険と、悪性新生物と上皮内新生物がともに保障対象となるがん保険があります。
がん保険の診断給付金について押さえておくべき6つのポイント

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3.保険金と給付金の違い

では、「保険金」と「給付金」にはどのような違いがあるのでしょうか?

給付金は、保険会社から受取人に支払われた後も契約が継続します。例えば、医療保険の「入金給付金」は、保険会社から支払われても契約はその後も継続し、支払限度日数に達するまで契約(保障)が継続します。

給付金が受け取れる代表的な商品には、医療保険やがん保険などがあります。

一方、保険金は、保険会社から受取人に支払われることで、契約が消滅します。例えば、死亡保険金や満期保険金は受取人が受け取ると、その契約は消滅します。

保険金が受け取れる代表的な商品には、終身保険や定期保険、養老保険などがあります。

 

 

4.保険金と給付金の受取人の違い

保険金と給付金は、受取人についても違いがあります。

 

1)給付金の受取人

給付金は一般的に被保険者(保障の対象者)が受取人となります。例えば、下記のような契約の医療保険の場合、入院給付金は入院した被保険者である夫が受取人となります。

【契約例】
商品:医療保険
契約者:妻
被保険者:夫

 

2)保険金の受取人

一方、保険金は契約時に指定された受取人が受け取ります。下記のような契約の終身保険の場合、夫が死亡すると、受取人である妻が死亡保険金を受け取ります。

ただし、被保険者(保障の対象者)が保険会社所定の高度障害状態になった場合に受け取れる高度障害保険金の受取人に関しては一般的に被保険者(保障の対象者)本人となっています。
生命保険の高度障害保険金とは?|税金はかかる?

【契約例】
商品:終身保険
契約者:夫
被保険者:夫
受取人:妻

 

 

 

5.保険金と給付金に課税される税金の違い

給付金と保険金では課税関係にも違いがあります。

 

1)給付金は非課税

給付金は非課税で税金はかかりません。個人が受け取る身体の傷害に起因して支払われる下記の給付金等は、所得税法上、金額にかかわらず非課税とされています(所得税法施行令第30条第1号)。

非課税となる主な給付金

  • 入院給付金
  • 通院給付金
  • 手術給付金
  • 障害給付金
  • 就業不能給付金
  • 疾病(災害)療養給付金
  • 特定損傷給付金
  • がん診断給付金
  • 先進医療給付金 など

例えば、病気やケガで入院した場合に受け取った医療保険の入院給付金や、がんと診断されて受け取ったがん保険の診断給付金、がんで入院や通院した際に受け取った入院給付金や通院給付金は全て非課税で税金はかかりません。
税金のかからない保険金・給付金

なお、被保険者(保障の対象者)が亡くなってから入院給付金などの給付金を相続人などが保険会社に請求した場合、相続人などが受け取った給付金は相続財産となり、相続税の課税対象となりますので、ご注意ください。

 

2)死亡保険金に課税される税金

一方、死亡保険金は相続税、贈与税、所得税・住民税の課税対象となります。課税される税金は、契約形態(契約者・被保険者・受取人の関係)によって異なります。

契約形態ごとに課税される税金は下表の通りです。

税金の種類 契約者 被保険者 受取人
相続税(注1 A(例:夫) A(例:夫) B(例:妻)
贈与税(注2 B(例:妻) A(例:夫) C(例:子)
所得税(注3 B(例:妻) A(例:夫) B(例:妻)

(注1 相続税法 第3条1項1号、相続税基本通達5-5-(1)
(注2 所得税法 第34条
(注3 相続税法 第5条1項 相続税施行令 第1条の5、相続税基本通達5-5-(2)

契約者・被保険者が同じ人の場合の保険金には相続税、契約者・被保険者・受取人がそれぞれ異なる場合には贈与税、契約者=受取人で被保険者が異なる場合には所得税・住民税が課税されます。

なお、相続税が課税される契約形態の場合、下記の非課税枠(相続税法第12条)があり、非課税枠までの死亡保険金には相続税がかかりません。

生命保険の非課税限度額(相続税法第12条)とは?

◆生命保険の死亡保険金が非課税となる契約形態
契約者:被相続人 被保険者:被相続人 保険金受取人:相続人

非課税限度額 = 500万円 × 法定相続人の数

 

 

 

6.「保険料」と「保険金・給付金」との違いとは?

最後に「保険料」と「保険金・給付金」を混同されている方も多いので、保険料と保険金・給付金の違いについても解説します。

保険料とは、契約者が保険会社に契約の対価として支払うお金です。一方、保険金や給付金は上記の通り、契約内容に従って保険会社から受取人に支払われるお金です。

簡単にご説明すると、「保険料」は契約者が保険会社に支払うお金、一方、「保険金・給付金」は受取人が保険会社から受け取るお金ということになります。

 

 

 

まとめ

保険金と給付金の違いをご理解いただけたでしょうか?

保険金と給付金の大きな違いは、保険金は一度受け取ると、契約は消滅(終了)する。一方、給付金は支払限度日数などの条件下で何度でも受け取ることができます。

また、給付金に関しては、非課税。一方、死亡保険金や満期保険金については、課税の対象となり、契約形態によって課税される税金が異なります。

最終更新日:2019年2月16日
No.319

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