就業不能保険は必要?不要?

2018年6月24日

病気やケガが原因で、仕事を休み、働けない場合の生活費が不安ということで、就業不能保険についてご質問を頂くことが多くなりました。注目を集めているのだと思います。

病気やケガで働けない場合に備える就業不能保険は入院が保険金支払の要件ではなく、自宅療養でも保障対象になります。一見、良い保険に感じますが、実際のところはどうでしょうか?

就業不能保険の保障内容を確認し、本当に働けない場合の備えになるかを判断して頂ければと思います。

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1.実は厳しい支払条件

実は就業不能保険の支払条件は厳しく、一般の方がおどろくレベルだと思います。例えば、ライフネット生命の『働く人の保険2』の給付対象となる「就業不能状態」とは下記のようになっています。

~ライフネット生命HPより抜粋~

就業不能状態とは、以下の入院または在宅療養をしている状態をいいます。

<入院>
病気やケガの治療を目的として、日本国内の病院または診療所において入院している状態。

<在宅療養>
病気やケガにより、医師の指示を受けて、日本国内の自宅等で、軽い家事および必要最小限の外出を除き、治療に専念している状態。ただし、梱包や検品などの軽労働または事務などの座業ができる場合は、在宅療養をしているとはいいません。

入院及び自宅療養でも就業不能給付金の支払い対象になりますが、上記の通り、在宅療養は条件が厳しく、軽作業や事務作業ができると在宅療養とはみなされません。例え、軽作業や事務作業ができても収入は大きく落ち込む可能性がありますが、そのような場合でも就業不能給付金は支払われないことになります。

また最近、患者数が増えている「うつ病」などの精神障害が原因の場合は給付対象にはなりません。

更に契約の条件によって就業不能状態になってから60日または、180日間は保障の対象とはなりません。

ケガや病気で仕事を休めばすぐに就業不能給付金の給付対象になると勘違いされていて、就業不能状態の判定がこれほど厳しいことを理解されていない方が多いように思います。

就業不能状態の判定が厳しいことと、うつ病などの精神疾患が給付対象にならないことを十分理解し、それでも加入すべきだと思えるかを考えた方がいいでしょう。

なお、日本生命(ニッセイ)やチューリッヒ生命などは、うつ病などの精神疾患が給付対象になる就業不能保険を販売しています。

 

 

 

2.保険は安い買い物ではない

保険は「この買い物は失敗だったな」と簡単に諦められるほど安い買い物ではありません。月々は安く感じる保険料ですが、支払総額で考えるとかなりの金額になるのが生命保険契約です。

 

【働く人の保険2 保険料例】
被保険者:35歳(男性)
就業不能給付金:20万円
保険期間:65歳満了
タイプ:標準タイプ(A型)
月額保険料:3,954円

3,954円 × 12ヶ月 × 30年 = 1,423,440円(保険料支払総額)

月々では、3,954円の保険料も35歳から65歳までの30年間保険料を支払うと総額で1,423,440円にもなります。上記契約については、就業不能給付金を受け取ることがなければ、保険料の全てが掛け捨てです。

保険料支払総額では、大きな額を支払うわけですから、医療保険や生命保険に加入する際は、少なくともパンフレットは熟読し、疑問点は代理店や保険会社に質問をし、解消しておくべきでしょう。

大まかな保障内容だけの理解だと、実際に保険金や給付金を請求する際にこんなはずじゃなかったとなりかねません。

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3.休業には公的保障もある

また、公的保障についても考慮する必要があります。

サラリーマンの場合、加入している健康保険から傷病手当金が出ます。傷病手当金は、業務外の病気やケガで休業した場合、休業の4日目から最長1年6か月の間、給料の約3分2が支給されます。

1年6ヶ月経過後については、法令で定める障害状態に該当すれば、厚生年金からは障害厚生年金が、国民年金からは障害基礎年金が支給されます。

傷病手当金についての詳細は下記記事もご参照ください。
傷病手当金について理解しておくべきポイント

また、業務上の病気やケガによる休業であれば、労働者災害補償保険(労災)の休業(補償)給付があります。休業の4日目から給料の約80%(休業(補償)給付:60%+休業特別支給金:20%)が支給されます。

但し、自営業者の場合、国民健康保険に加入していて、労災に未加入となると、傷病手当金も労災の補償もありませんので、ご注意ください。また、企業(法人)の代表者や役員の方についても原則、労災の補償はありませんが、社会保険(健康保険)に加入していれば、傷病手当金は支給されます。

 

 

 

まとめ

医療保険は必要?不要?』でもご説明しましたが、保険に加入する前に、ご自分の公的保障についてご確認ください。

サラリーマンの方には、手厚い公的保障がありますので、就業不能保険の必要性は低いと思います。しかし、公的保障だけでは不安で、上乗せの保障が欲しいという場合には、検討の余地はあるかもしれません。

自営業者の方については、傷病手当金がありません。病気やケガで働けなくなると、収入減に直結しますので、就業不能保険か所得補償保険を検討する必要性はあると思います。

就業不能保険は、アフラックの「給与サポート保険」などが販売されていますが、加入の際には、上記のように厳しい支払条件、手厚い公的保障を考慮のうえ、検討することをおすすめします。

最終更新日:2017年11月27日
No.108

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