国民年金の2年前納とは?|メリットだけでデメリットはない?

2018年11月14日

これまで自動車保険や火災保険の保険料節約についてご紹介してきましたが、国民年金の保険料についても節約する方法があることをご存知でしょうか?

今回は、国民年金保険料を安くする方法についてご紹介します。

銀行や郵便局の金利が低いと悩んでいる方も多いと思います。今回の節約方法は、毎月一定の金額を貯蓄している方にお勧めの方法で、現在のような低金利の状況では非常に効果の高い方法です。

今回は、国民年金の保険料を安くする制度である前納制度について解説します。自営業者の方等、国民年金の保険料を支払っている方は参考にして頂ければと思います。

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1.国民年金とは?

まず、国民年金について簡単にご説明します。

国民年金とは、日本国内に住所を有する20歳以上60歳未満の全ての人が加入する公的年金制度です。老齢・障害・死亡により「老齢基礎年金」・「障害基礎年金」・「遺族基礎年金」を受けることができます。

国民年金は、「第1号被保険者」「第2号被保険者」「第3号被保険者」の3種類に分かれています。

第1号被保険者
自営業者、農業者、学生等
納付書や口座振替等で国民年金の保険料を自ら納める必要があります。

第2号被保険者
会社員、公務員等
厚生年金の被保険者となり、保険料は給料から天引きされます。厚生年金の保険料の中には国民年金の保険料が含まれているため、別途、国民年金の保険料を納める必要はありません。

第3号被保険者
第2号被保険者に扶養される20歳以上60歳未満の配偶者
国民年金保険料は第2号被保険者である配偶者が加入する年金制度が負担していますので、別途、国民年金の保険料を納める必要はありません。

今回ご紹介する節約方法は国民年金の保険料を支払っている第1号被保険者の方の節約方法です。サラリーマン等の第2号被保険者の方や専業主婦(夫)の第3号被保険者の方達では実践できない方法ですので、ご注意ください。

 

 

 

2.国民年金保険料の前納(前払い)とは?

平成30年度(平成30年4月~平成31年3月)の国民年金保険料は月額16,340円です。

国民年金の保険料の納付期限は、法令で「納付対象月の翌月末日」と定められています。この保険料を前納(前払い)すると割引があり、保険料が安くなります。つまり、保険料を前納(前払い)することにより節約が可能になります。

 

 

 

3.前納(前払い)の種類

国民年金保険料の前納(前払い)には下記の4種類があります。

  1. 2年前納(4月~翌々年3月分)
  2. 1年前納(4月~翌年3月分)
  3. 6カ月前納(4月~9月分、10月~翌年3月分)
  4. 当月末振替(早割)
    ※本来の納付期限よりも1か月早く口座より振替する方法

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4.前納の割引率

上記、4種類の保険料前納(前払い)を利用した場合の割引額は下表の通りです(口座振替)。

前納方法 1回あたりの
納付額
割引額 振替日
2年前納 377,350円 15,650 5月2日
1年前納 191,970円 4,110 5月2日
6ヶ月前納 96,930円 1,110
5月2日
10月31日
当月末振替
(早割)
16,290円 50 毎月月末

上記の通り、まとめて前納(前払い)する期間が長いほど、保険料の割引率は高くなります。例えば、最も割引率の高い2年前納の割引率は約4%です。1年前納で約2%半年前納でも約1.1%です。

 

 

 

5.貯金するより国民年金の2年前納

何かあった時のために貯金することは重要ですが、既にある程度の貯蓄があり、生活に余裕がある方であれば、預貯金を増やすよりも国民年金保険料を前納した方が断然お得です。

現在の大手都市銀行の普通預金金利は、日本銀行(日銀)のマイナス金利政策の影響で、0.001%程度です。100万円を預けて1年間で10円(税引前)の利息しか受け取れません。

定期預金金利でも0.01%程度で100万円を1年間預けて利息は100円(税引前)です。

しかし、国民年金の保険料前納であれば、前述の通り最大で2年前納の約4%、半年前納でも約1.1%の割引率です。預貯金の金利を考えれば、貯金するより国民年金の保険料をまとめて前納(前払い)した方がはるかにメリットが大きくなります。

 

 

 

6.2年前納もクレジットカード払いが可能

国民年金保険料の支払方法には、現金納付口座振替クレジットカード払い等があります。2年前納については、クレジットカード払いが選択できませんでしたが、平成29年4月分から半年前納、1年前納と同様にクレジットカード払いが選択可能になります。

クレジットカード払いを選択した場合、前納した場合の保険料割引にプラスして、クレジットカードのポイントが付くので、実質的にクレジットカードのポイント分が更に割引きになります。

但し、クレジットカード払いを選択した場合、口座振替と比べて割引額が下がります。クレジットカード払いの場合の保険料額(平成30年度)は下記の通りです。

前納方法 1回あたりの
納付額
割引額
2年前納 378,580円 14,420
1年前納 192,600円 3,480
6ヶ月前納 97,240円 800

口座振替した場合の2年前納(平成30年度)の割引額は、15,650円ですが、一般的なクレジットカードのポイント還元率が0.5%とすると、378,580円×0.5%≒1,892円なので、クレジットカードの割引額14,420円と合計で、16,312円となります。よって、クレジットカードのポイントを考慮すれば、口座振替を利用するより割引額は大きくなります。

また、毎月納付についてもクレジットカード払いが可能なので、前納する余裕がないという方も毎月の国民年金保険料支払いをクレジットカード払いにすれば、実質的にクレジットカードのポイント分が割引になります。

国民年金保険料は前述の通り、1ヶ月16,340円です。12ヶ月で196,080円で、夫婦2人分であれば、年間392,160円にもなります。還元率が0.5%のクレジットカードでも年間約1,960円分のポイント分が節約できます。

 

 

 

7.国民年金の2年前納はメリットだけで、デメリットはないのか?

約4%も保険料が安くなり、更にクレジットカード払いでポイントまで付く国民年金の2年前納は、メリットしかないのでしょうか?デメリットはないのでしょうか?

2年前納のデメリットは、一度に大きな額を準備しないといけないという点くらいです。その他に大きなデメリットはありません。

以前は、2年前納した後に国民年金の保険料が免除になった場合、前納した保険料は返金されないというデメリットがありました。しかし、現在は、前納後に免除になった場合には保険料が返金される仕組みとなり、デメリットが解消されています。
国民年金の未納と免除を比較|未納のデメリットとは?

 

 

 

8.2年前納した場合の年末調整(確定申告)方法

国民年金の保険料は、年末調整や確定申告時に社会保険料控除として、所得から控除することができ、その分、所得税が安くなります。2年前納を利用した場合にはどのように所得から控除するのでしょうか?

国民年金を2年前納した場合には、下記のどちらかの方法で所得から控除します。

  1. 納めた年に全額控除する方法
  2. 各年分の保険料に相当する額を各年において控除する方法

上記のどちらかの方法を選択することができるので、個人事業主の方などで所得が多くなる年があるのであれば、そこで一気に2年分の保険料を控除してしまうということも可能です。

参照:2年前納された国民年金保険料の社会保険料控除について(国税庁)

 

 

 

まとめ

現在の金利を考えると、預貯金するよりは、国民年金の前納の方がメリットが大きいことが分かります。ただし、前納するには、手元に大きな額の準備が必要なのです。

前納する余裕はないが、少しでも国民年金のお得な制度を利用したいという場合であれば、国民年金の付加保険料を納めるという方法もあります。
付加年金とは?|メリットだけで、損やデメリットはないのか?

なお、国民年金保険料の前納での支払いについては、申込が必要ですが、申込みには期限があります。前納をお考えであれば、期限に遅れないようにお早目にお申込み頂ければと思います。

最終更新日:2018年10月25日
No.255

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