付加年金とは?|メリットだけで、損やデメリットはないのか?

2018年10月27日

国民年金第1号被保険者の方ならびに任意加入被保険者の方は、定額保険料(平成30年度:月額16,340円)に付加保険料を上乗せして納めることで、受給する老齢基礎年金額を増やせることをご存知でしょうか?

意外と知らない方も多いのですが、付加年金は2年間で支払った付加保険料のモトが取れるお得な制度です。第一号被保険者の方と任意加入被保険者の方には是非ご活用頂きたいお得な制度です。

「付加年金がお得な制度とは聞いたが、メリットばかりで、本当に損やデメリットがないのか?」と心配されている方もいらっしゃるのではないでしょうか?

今回は国民年金のお得な制度である付加年金について、特徴やメリット・デメリットについて解説します。

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1.付加年金とは?

付加年金とは、国民年金の定額保険料(平成30年度:月額16,340円)に付加保険料を上乗せして支払うことで、受給する老齢基礎年金額を増やせる制度です。

付加年金の対象者や付加保険料、付加年金額について解説します。

 

1-1.付加年金の対象者

付加年金はお得な制度なのですが、誰でも活用できるわけではありません。付加保険料を収めることができる方は下記の方に限定されています。

国民年金第1号被保険者
任意加入被保険者(65歳以上の方を除く)

つまり、厚生年金に加入しているサラリーマンの方等の第2号被保険者や第2号被保険者の配偶者である第3号被保険者の方達は付加保険料を納めることはできません。また、国民年金保険料を免除されている方についても付加保険料を納めることはできません

 

1-2.付加保険料の額

付加保険料の月額は400円です。年間で4,800円です。申し出した月分から支払うことになります。付加保険料の支払方法は、口座振替だけでなく、クレジットカード払いも可能です。

付加保険料の納期限は、翌月末日(納期限)と定められています。納期限を経過した場合でも、期限から2年間は付加保険料を納めることができます。

 

1-3.付加年金額

付加保険料を納めて受け取れる付加年金額は、「200円×付加保険料納付月数」です。老齢基礎年金(毎月の定額保険料(平成30年度:月額16,340円)を40年間納めた場合の年金額779,300円(平成30年度時点))に上乗せされて支払われます。

例えば、20歳から60歳までの40年間、付加保険料を納めた場合の付加年金額は以下のとおりとなります。

付加年金額:200円 × 480月(40年) = 96,000円

40年間で収めた付加保険料は、下記の通りなので、2年間付加年金を受け取れば、収めた付加保険料のモトが取れます

付加保険料:400円 × 480月(40年) = 192,000円

 

 

 

2.付加年金も前納が可能か?

国民年金の2年前納とは?|メリットだけでデメリットはない?』で国民年金保険料の前納についてご紹介しましたが、付加保険料も前納(前払い)が可能です。

前納(前払い)した場合は以下の通り、割引が適用されます。

2年前納:380円割引
1年前納:100円割引
半年前納:30円割引
※当月末振替(早割)の場合には、付加保険料に対する割引はありません。

2年前納の場合で約4%割引、1年前納で約2%、半年前納で約1.3%割引です。国民年金保険料の前納の場合と同様に銀行の普通預金や定期預金に預けて受け取れる金利よりも、割引される額の方が大きいので、貯金しているのであれば、前納した方がお得です。

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3.付加保険料も社会保険料控除の対象

付加保険料も国民年金保険料と同様に社会保険料控除の対象です。付加保険料全額が所得控除の対象で、年末調整や確定申告時に課税対象金額から差し引かれます。

月額400円ですが、全額が課税対象金額から差し引かれますので、その分、所得税、住民税が安くなります

 

 

 

4.付加年金の申し込み方法

付加年金の申し込みは、市区役所及び町村役場の国民年金の窓口で可能です。付加保険料の納付申出書を記入し、市区役所及び町村役場の国民年金の窓口に提出します。

付加保険料の納付申出書の記入例は以下の通りです。
国民年金付加保険料納付申出書(中野区役所HP)

付加年金の申し込みは簡単で、いつからでも始められ、付加保険料納付辞退申出書を提出すれば、いつでもやめることが可能です。

 

 

 

5.付加年金のメリット・デメリット

さて、付加年金はメリットが多い制度ですが、デメリットはないのでしょうか?ここで、付加年金のメリット及びデメリットについて確認したいと思います。

 

メリット1:2年間でモトが取れるお得な制度

付加年金額の部分でもご説明した通り、付加保険料を納めると、2年間付加年金を受け取ることによって収めた付加保険料のモトが取れます

長生きすればするほど、お得度が増す制度です。

 

メリット2:付加保険料は社会保険料控除の対象

付加保険料は月額400円と小さいですが、全額が社会保険料控除の対象となります。年末調整や確定申告時に、付加保険料全額が課税対象金額から差し引かれますので、所得税と住民税が安くなります。

 

デメリット1:受け取れないリスクがある

付加年金は国民年金に上乗せして受け取れる年金なので、国民年金を受け取り始める前に亡くなってしまうと、付加年金を全く受け取れないことになってしまいます。

付加年金は遺族年金には上乗せされませんし、死亡した場合の一時金などの支給もありませんので、老齢基礎年金を受け取る前に亡くなってしまうと、付加保険料の掛け損になってしまいます。

 

デメリット2:インフレのリスク

国民年金には、インフレで物価が上がった場合には年金額も上げる物価スライドの制度がありますが、付加年金は定額のため、物価スライド(増額・減額)はありません。

インフレの場合には、受け取れる付加年金額が実質的に目減りするというリスクがありますので、注意が必要です。

逆にデフレの場合には、付加年金額が実質的に増えるメリットもあります。

 

 

 

6.付加年金と国民年金基金との関係

自営業者の方などの第1号被保険者の中には、国民年金基金に加入しようと考えている方も多いと思いますが、国民年金基金に加入していても付加保険料を納めることはできるのでしょうか?

実は、国民年金基金に加入している場合には、付加保険料を納めることができません。国民年金基金に加入する余裕はないが、少しでも年金額を増やしたいという場合には、付加年金を活用することができます。

 

 

 

まとめ

付加年金にはデメリットもありますが、メリットの方が大きい制度です。

付加保険料を納められる方で、国民年金基金に加入されていない方は是非活用して頂きたい制度です。収めた付加保険料は2年間で全て取り戻せるので、お得です。

また、余裕があるのであれば、国民年金保険料とともに前納(前払い)を活用すれば、国民年金保険料と同様に付加保険料にも割引きがあります。

最終更新日:2018年10月27日
No.256

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