地震、噴火、津波の損害は車両保険(自動車保険)が使えない!?

2019年3月21日

地震、噴火、津波による損害は火災保険や傷害保険等、多くの損害保険で原則として補償の対象となっていません。自動車保険の車両保険も例外ではなく、地震、噴火、津波による損害は補償対象外となっています。

今回は地震、噴火、津波の損害と自動車保険、車両保険の関係と、地震、噴火、津波による車両の損害を補償するための車両保険の特約について解説します。

地震や噴火、津波が起きた時に自分の車が心配という方は、今回の記事を読み参考にしていただければと思います。

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1.地震、噴火、津波による損害は車両保険(自動車保険)では補償されない!

地震、噴火、津波による車両への損害は、車体車や車体車+Aなどの「エコノミー型」の車両保険はもちろん、補償範囲の広い「一般条件」の車両保険でも補償対象外です。

例えば、地震により建物が崩壊し車が下敷きになって壊れた場合や、津波で車が流された場合、地震が原因で火災が発生し車が燃えてしまった場合などは、車両保険では補償されません。

実は「車両保険」だけではなく、「対人賠償責任保険」や「対物賠償責任保険」についても地震・噴火またはこれらによる津波よって生じた事故については、補償されません。また、台風、洪水または高潮によって生じた事故についても補償対象外となっています。

意外と思われるかもしれませんが、地震・噴火またはこれらによる津波や台風、洪水または高潮等の自然災害によって生じた事故については、被保険者に法律上の損害賠償義務が発生しないことが多いことから補償対象外となっています。

ある保険会社の自動車保険の約款(対人賠償保険)は下記のようになっています。

当会社は、対人事故により、被保険者が法律上の損害賠償責任を負担することによって被る損害に対して、この賠償責任条項および基本条項に従い、保険金を支払います。

つまり、被保険者に法律上の損害賠償責任が生じない場合には、「対人賠償保険」や「対物賠償保険」は補償対象外ということになります。

 

 

 

2.地震、噴火、津波を補償する自動車保険(車両保険)の特約

前述の通り、地震、噴火、津波の損害は車両保険では補償されません。しかし、特約を付帯(セット)することにより、補償対象とすることが可能です。

保険会社によって特約名は異なりますが、「地震・噴火・津波危険車両全損時一時金特約」を付帯(セット)すれば、地震や津波、噴火による損害が補償されます。

尚、ソニー損保のように同特約を取り扱っていない保険会社もあります。

 

 

 

3.「地震・噴火・津波危険車両全損時一時金特約」の補償内容

地震・噴火・津波危険車両全損時一時金特約」の補償内容は、契約の対象車両が地震・噴火・津波によって全損になった場合に50万円(保険金額が50万円未満の場合、保険金額)が支払われます。

支払われる保険金は実際の修理費用ではないことに注意が必要です。ある保険会社のパンフレットには、「地震等で契約の車が全損となった場合、移動手段の確保等、記名被保険者が臨時に必要とする費用の備えとして一時金を支払う」としています。

つまり、「地震・噴火・津波危険車両全損時一時金特約」は、車両保険のように契約車両の損害を修理したり、全損の場合には、契約車両と同等の車に買い替えるための補償ではない点に注意が必要です。

では、なぜ実際の修理費用等が支払われないのでしょうか?三井住友海上のHPに下記のような説明があります。

~三井住友海上HPより抜粋~
地震・噴火・津波のリスクは損害が極めて巨大になる可能性があり、民間の保険会社では対応することが困難なリスクとされています。大規模な地震の際に速やかな保険金支払を可能とするために、保険金の補償対象を「全損」のみに限定するとともに、定額の保険金を支払う内容としています。

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一般条件の車両保険のみに付帯(セット)可能

車両保険には「一般条件」や「車体車+限定A」などのエコノミー型がありますが、「地震・噴火・津波危険車両全損時一時金特約」を付帯(セット)できるのは、多くの保険会社で一般条件の車両保険を契約している場合です(アクサダイレクトのようにエコノミー型の車両保険に同特約を付帯(セット)できる保険会社もあります)。
車両保険の種類

また、用途・車種が二輪自動車や原動機付自転車等の契約では「地震・噴火・津波危険車両全損時一時金特約」を付帯(セット)することはできません。

 

「地震・噴火・津波危険車両全損時一時金特約」の特約保険料は?

「地震・噴火・津波危険車両全損時一時金特約」の特約保険料は年間5,000円程度です。但し、車両保険の保険金額が50万円未満の場合は、保険金額に合わせて特約保険料も逓減します。

 

 

 

4.地震・噴火・津波の実際の損害を補償する車両保険の特約

多くの保険会社では地震・噴火・津波の損害は上記、全損の場合に一時金(50万円)の支払いをする特約ですが、下記保険会社では実際の損害を補償する特約を取扱っています。

楽天損保
車両地震特約

Chubb(チャブ)保険
車両地震保険

どちらの保険会社の特約も正式名所は、「地震・噴火・津波危険「車両損害」補償特約」です。

上記2社の特約であれば、地震等の損害が全損でない場合(一部損)でも補償されます。

例えば、地震で建物の一部が落ちてきて車の屋根が壊れた(一部損)場合、全損ではないので、「地震・噴火・津波危険車両全損時一時金特約」では、補償対象外となります。

しかし、楽天損保とChubb(チャブ)保険の「車両地震保険」であれば、車両保険の保険金額を限度に車の修理費用が補償されます。

条件にもよると思いますが、Chubb(チャブ)保険の上記チラシを見て頂ければ分かる通り、実際の損害を補償する特約は、「地震・噴火・津波危険車両全損時一時金特約」に比べ補償範囲が広いにも関わらず、同等の特約保険料でセット可能です。

 

 

 

まとめ

多くの保険会社の地震による損害を補償する特約は、全損時に一時金で50万円を支払う特約です。ローンで車を購入した場合等、地震・噴火・津波の損害の場合にも実際の損害を補償する車両保険が必要とお考えであれば、楽天損保かChubb(チャブ)保険の自動車保険をご検討下さい。

最終更新日:2019年3月21日
No.186

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