自動車事故の過失割合は誰が決めるのか?

2018年5月3日

自動車事故を起こすと、過失割合という言葉が多く出てきます。過失割合は、自動車事故の際に賠償額を決める重要な要素です。

過失割合とは、簡単に説明すると事故が発生した際の当事者間の責任(不注意)の割合のことです。その過失割合は誰が決めるのでしょうか?

今回は、事故を起こした際に知っておいて損はない過失割合について解説としたいと思います。



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1.過失割合は警察が決める?

「自動車事故の過失割合は警察が決めるのですか?」という質問をよく頂きます。

警察が決めると思われてる方が多いかもしれませんが、実は過失割合は警察が決めるものではありません。過失割合は民事上の問題です。民事不介入の原則があるので警察が決める問題ではありません。

通常は事故の当事者双方が契約している保険会社による話し合いによって過失割合を決定します。


 

 

2.過失割合の根拠は?

それでは、過失割合は何を根拠に決められるのでしょうか?

根拠が無い状態で話し合いで決めるとなると話し合いは恐らくまとまらないでしょう。よって、過去の判例を根拠に過失割合を決定します。

判例で保険会社の事故の担当者が参考にしている代表的なものとして判例タイムズ社の「別冊 判例タイムズ 16民事交通訴訟における過失相殺率の認定基準」があります。

最終的に過失割合を決める際には、実際の事故に類似した過去の裁判例を基準として、実際の事故状況を考慮し、過失割合を修正します。例えば、事故時に携帯で電話をしていた場合、過失割合を+10%するなどと修正を加えます。

過失割合事例
信号のある交差点で直進車Aと右折車Bがお互い青信号で衝突した場合の過失割合
A車の過失割合20%:B車の過失割合80%

 

 

3.過失割合が100:0の事故

事故の際に自分の車も相手の車も動いている場合で、自分の過失はゼロだと主張する方がいますが、通常、動いている車同士の事故の場合、どちらかの過失がゼロということは稀です。

どちらかの過失がゼロとなる代表的な事故例は下記の通りです。


過失割合が100:0となる事故例とは?
センターラインをオーバーして接触・衝突した場合
センターラインをオーバーして接触・追突した側に100%の過失が発生します。

赤信号等で停車中の車に後ろから追突した場合
後ろから追突した車に100%の過失が発生します。

上記は代表的な事例であり、個別の状況によっては、100:0にならない場合もあります。過失割合が100:0の事故については、下記記事をご参照ください。
100:0の事故とは?

実は、上記のような相手に過失が100%あるような事故の被害者になった場合で、相手側が損害賠償に応じない場合等の示談交渉は保険会社は行えないのでご注意ください。

保険会社が事故の相手と示談交渉を行えない場合の詳細については、下記記事をご参照ください。
示談交渉サービスが受けられない4つのパターン


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4.過失相殺とは?

上記の通り、どちらかの過失がゼロということは少なく交通事故の被害者側にも過失がある場合もあります。

お互いに過失(不注意)がある場合は、加害者に全ての損害を賠償させるのは公平ではないという考えで、被害者側の過失割合によって賠償額が減額されます。これを過失相殺といいます。


 

【過失相殺例】
・被害者の損害額 :100万
・被害者の過失割合: 30%

加害者の賠償額:100万×(1-30%)=70万円

民法の第722条2項に「過失相殺」の規程があります。

被害者に過失があったときは、裁判所は、これを考慮して、損害賠償の額を定めることができる。

 

 

まとめ

過失割合は事故の際には加害者だろうと被害者だろうと、必ず耳にする言葉です。重要な言葉なので理解していて損はありませんので、頭の片隅に置いておいて頂ければと思います。

過失割合に関しては、事故の当事者間で決めてしまうと、その過失割合が正当でなかった場合、その割合で保険会社は保険金を支払わない場合があります。事故現場等で安易に事故相手と示談や口約束するのは避け、保険会社に相談するようにしてください。


 
最終更新日:2017年9月9日
No.11

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