『等級据え置き事故』はなくなった!?『1等級ダウン事故』になる!?

2018年5月12日

先日、「飛び石でフロントガラスが割れた場合に車両保険を使用しても等級は下がらないのか?」との質問を頂きました。その方は飛び石の事故で車両保険を使っても「等級すえおき」で次契約の等級は変わらないと思っていたようです。

さて、この場合、次年度の等級はどうなるでしょうか?今回はノンフリート契約の事故の種類についてご紹介します。

※ノンフリート契約とは?
契約台数が9台以下の自動車保険をノンフリート契約、契約台数が10台以上の自動車保険をフリート契約といいます。多くの個人の方が契約されている自動車保険はノンフリート契約で、「1~20等級の区分」、「無事故・事故有の区分」により保険料が割増引きされるノンフリート等級別料率制度が採用されています。

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1.飛び石の事故は1等級ダウン

冒頭のご質問ですが、残念ながら次契約の等級は1等級ダウンとなります。更に次年度の契約が7等級以上であれば、1年間「事故有り」の割引率が適用されることになります。以前は、飛び石によるフロントガラスの破損で車両保険を使用しても「等級据え置き(すえおき)事故」といい、次契約の等級がダウンしませんでした

多くの保険会社が、2012年10月以降から自動車保険の等級制度を改定しています。

等級制度の改定により、『等級すえおき事故』は廃止され、『1等級ダウン事故』となっています。

また、更新前の契約に1等級ダウン事故あった場合、等級が下がるだけでなく、無事故の場合より割引率が低い「事故有の割引率」が適用されます(更新契約が7等級以上の場合)。

 

 

 

2.盗難も1等級ダウン

飛び石の事故だけでなく、等級制度改定前には「等級すえおき事故」だった盗難やいたずら等も「1等級ダウン事故」になっているので、ご注意ください。

日本損害保険協会では、自動車盗難事故の実態調査結果を毎年公表しています。
2016年度 自動車盗難事故実態調査結果(日本損害保険協会)

調査結果には、車両本体の盗難と車上ねらいの事故状況や保険金支払い状況が載っています。実態調査の結果をみると、車上ねらいで被害が多いのはバック類です。

カバン等を車内に置いておいて、ガラスを割られて盗難されると、たとえ、カバンに貴重品が入っていなくても割られたガラスは修理する必要があります。

その修理に車両保険を使用すれば、次年度の契約は1等級ダンウンとなります。次年度の契約が1等級ダンウンして7等級以上であれば、「事故有の割増引率」が適用されます。

実態調査の中には、被害にあった時間帯や車名別の盗難状況等が載っています。上記の実態調査を参考に被害に遭わないようお気を付け下さい。

 

 

 

3.保険事故の種類

自動車保険で保険金が支払われる保険事故には、「3等級ダウン事故」「1等級ダウン事故」「ノーカウント事故」の3種類があります。

改定により、保険事故の種類は下記のように変わりました。

改定前 改定後
3等級ダウン事故 3等級ダウン事故
等級すえおき事故 1等級ダウン事故
ノーカウント事故 ノーカウント事故

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4.「1等級ダウン事故」とは?

1等級ダウン事故となるのは下記のような事故が原因で車両保険を使用した場合です。

1等級ダンウン事故例
〇盗難
〇火災・爆発
〇台風・洪水・高潮
〇落書き
〇いたずら
〇飛び石

上記のような事故が原因で発生した損害を車両保険を使用して修理した場合、次契約の等級は1つ下がります。更に次契約が7等級以上であれば、1年間「事故有の割引率」が適用されます。

以前は上記事故は「等級据え置き事故」といい次契約の等級が変わりませんでしたが、改定により「1等級ダウン事故」となり、1つ等級が下がる事故になりました。

「ノーカウント事故」、「3等級ダウン事故」については、下記記事をご参照ください。
自動車保険等級制度(ノンフリート等級別料率制度)

 

 

 

5.保険料はどの程度上がる?

例えば、20等級で1等級ダウン事故があった場合、次年度の契約は19等級になります。割引率は20等級(事故無)の63%割引から19等級(事故有)の42%割引に下がります。保険料は下記のようになります。

 

◆試算条件
免許色:ブルー
自動車:自家用軽四輪
使用目的:日常・レジャー
対人賠償:無制限
対物賠償:無制限
人身傷害保険:3,000万円
車両保険金額:100万円(一般条件) 免責0-10万円
年齢条件:35歳以補償
記名被保険者年齢:35歳

等級:20等級(事故有等級適用期間:0年)
年間保険料:50,440円

等級:19等級(事故有等級適用期間:1年)
年間保険料:77,190円

全く同じ条件でも1等級下がり、事故有の割増引率が適用されることで、保険料が年間約27,000円も高くなります。条件によっては、更に更改後の保険料が高くなる可能性があります。

 

 

 

まとめ

等級制度が改定になり、保険を使用すると大きく保険料が上がる可能性があります。

特に自損事故等で車両保険を使用する場合は、保険を使用するかしないかをシビアに検討する必要があります。代理店や保険会社に問い合わせれば、保険を使用した場合の次契約以降3年程度の概算保険料推移が試算可能です。保険を使用するかしないかで迷う場合には、代理店または保険会社にご相談ください。

ノンフリート等級別料率制度の詳細については下記記事でご紹介しています。
自動車保険等級制度(ノンフリート等級別料率制度)

最終更新日:2017年9月27日
No.27

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