死亡保険金受取人に関して勘違いが多い4つのポイント

2018年4月28日

生命保険の死亡保険金受取人に関してよく頂く質問があります。

多くの方が勘違いしていることもありますので、今回は、生命保険の保険金受取人に関して勘違いが多いポイントについてご紹介します。

生命保険の受取人について知っているのと知らないのとでは、大きな違いが出るポイントがあり、ポイントを押さえていないと、税金を余分に支払うことになるなど、不利益を被る可能性があります。生命保険の保険金受取人について知り、適切な方に適切な形で、死亡保険金を渡せる契約にして頂ければと思います。


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1.受取人は複数人の指定が可能

「生命保険の死亡保険金受取人は1人しか指定できないのですか?」というご質問を頂くことがありますが、そんなことはありません。死亡保険金受取人は1契約で複数人指定することも可能です。

例えば、配偶者と子供がいる場合、下記のような受取人の指定が可能です。

配偶者:50%
子供:50%

上記のように保険金の受け取り割合を決め、1契約で複数人の受取人を指定することも可能です。

保険金の受け取り時には、複数人の受取人の代表者に一括で保険金を支払う保険会社と、受取人一人ひとりに保険金を支払う保険会社があります。

尚、保険金を1人に受け取らせて、他の家族で分割してもらう予定という方がいますが、その考え方には問題があります。例えば、配偶者と子供が2人いて、全ての保険金を配偶者に受け取らせ、配偶者から子供2人に保険金を分けるという考え方です。

配偶者が保険金を受け取り、その後、子供に保険金を分けると、それは贈与になり、贈与の額によっては、贈与税が課税されます。

上記事例で子供にも保険金を受け取らせたいのであれば、1契約で複数人の保険金受取人を指定するか、受取人ごとに複数の契約をする方が安心です。

 

 

 

2.他人(第三者)は受取人に指定できない

保険金受取人に他人である第三者を指定できるかとの質問もよく頂きますが、第三者を指定することはできません。保険金詐欺等のモラルリスクの観点から保険金受取人に指定できる範囲は、原則、「被保険者の戸籍上の配偶者または2親等内の血族」に限定されています(3親等内の親族を指定できる保険会社もあります)。
死亡保険金受取人は誰でも指定できる?

但し、条件を満たせば、内縁の配偶者や同性のパートナーを受取人に指定することも可能です。

内縁の妻(夫)や同性のパートナーには相続権がありませんので、保険金の受取人に指定することにより財産を遺すことが可能です。遺言の代替として生命保険を活用して頂くこともできます。
内縁の妻(夫)に相続権はない?

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3.受取人の変更は簡単

保険金受取人は、契約の際に一度指定すると、簡単には変更できないと勘違いされている方もいますが、保険会社所定の手続きを行えば簡単に変更できます。

また、受取人の変更は何度でも可能です。

受取人の変更手続きは契約者が行うことになりますが、被保険者の承諾が必要です。受取人の変更時に受取人の承諾も必要と勘違いされている方もいますが、受取人の承諾は不要です。

尚、遺言での受取人変更も可能です。

受取人を変更すると保険金に課税される税金が異なる場合があります。同じ保険金額を受取人が受け取っても、課税される税金によって税額が大きく異なる場合がありますので、ご注意ください。
死亡保険金に課税される税金

契約形態によって課税される税金は、下表の通りになります。
税金の種類 契約者 被保険者 受取人
相続税(注1 A(例:夫) A(例:夫) B(例:妻)
贈与税(注2 B(例:妻) A(例:夫) C(例:子)
所得税(注3 B(例:妻) A(例:夫) B(例:妻)
(注1 相続税法 第3条1項1号、相続税基本通達5-5-(1)
(注2 所得税法 第34条
(注3 相続税法 第5条1項 相続税施行令 第1条の5、相続税基本通達5-5-(2)

 

 

 

4.保険金は受取人固有の財産

受取人が受け取った死亡保険金は民法上の相続財産ではなく、受取人固有の財産とされています。よって、受け取った保険金を相続人間で分割する必要はありません。特定の方に財産を遺すためには、遺言を書く必要があります、しかし、生命保険であれば、遺言を書かなくても受取人に指定することにより、特定の方に財産を遺すことが可能です。

また、死亡保険金は受取人固有の財産ですので、相続放棄をしても受け取ることが可能です。被相続人(亡くなる方)に借入金が多く、相続人が相続放棄を行う可能性がある場合でも、生命保険に加入していれば、保険金額分の財産を遺族に残すことができます。

尚、死亡保険金は、民法上は相続財産ではなく、受取人固有の財産とされていますが、税法上はみなし相続財産として相続税が課税されます。

 

 

 

まとめ

受取人は一度指定すると、変更ができないと勘違いされている方もいます。また、保険金を受け取らせる方によって、相続税額が異なる場合があります。保障内容の見直しと同様に保険金受取人についても定期的に見直しの必要性を確認することが重要となります。
死亡保険金の受け取り方で相続税額が異なる?

 

No.296

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