『一時払い』と『全期前納』の違いとは?

2018年7月16日

以前の記事『どちらがお得?『短期払い』と『終身払い』で保険料の払込期間によって保険料が変わることをご紹介しました。

保険料を節約する方法として、契約時に全保険期間分の保険料を支払う「一時払い」と「全期前納」があります。保険料の払い方によって保険料の払込総額を安くすることが可能です。

では、「一時払い」と「全期前納」にはどのような違いがあるのでしょうか?「一時払い」と「全期前納」の違いと両支払方法のメリット、デメリットをご紹介します。

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1.保険料の払い方

保険料の支払い方にはどのような方法があるのでしょうか。保険料の払い方には以下のような方法があります。

 

1)月払い
2)半年払い
3)年払い
4)全期前納
5)一時払い 等

「月払い」や「年払い」等の平準払方式(契約時から保険料払込満了時までの保険料を一定額にする支払方法)はおなじみの支払い方法だと思います。

上記の中で「全期前納」と「一時払い」は契約時に全保険期間分の保険料を払い込む方法です。契約時に全期間分の保険料を払い込む点では同じように思えますが、「全期前納」と「一時払い」では何が違うのでしょうか?

 

 

 

2.一時払いと全期前納の違い

「全期前納」と「一時払い」の違いを簡単に説明すると、「一時払い」はその名の通り、全期間分の保険料を一度に一括で支払う方法です。

一方、「全期前納」は年払や月払の全期間分の保険料を一度に支払い、保険会社に預けておくような形になります。そして、年払や月払の支払期日が来たら、保険会社が1回あたりの年払や月払の保険料分を充当していく支払い方法です。

「全期前納」と「一時払い」には下記のような違いがあります。

 

1)一時払いの特徴

①保険料の総支払額は「全期前納」に比べて安い
②被保険者の死亡、解約時等に保険料は返還されない
③生命保険料控除を利用できるのは、保険料を支払った年のみ

2)全期前納の特徴

①保険料の支払総額は「一時払い」に比べて高い
②被保険者の死亡、解約時等には、未経過分の保険料が返還される
③生命保険料控除は、保険料払込期間の間は毎年利用できる

 

 

 

3.各支払い方の保険料

実際にそれぞれの支払い方で保険料がどのくらい違うのか確認したいと思います。

 

【試算条件】
保険商品:学資保険
満期学資金:200万円
保険期間:17歳
契約者:男性(39歳)
子供:男性(0歳)

払方月払い
払込期間:17歳
保険料:9,120円
払込保険料累計:1,860,480円

払方半年払い
払込期間:17歳
保険料:54,540円
払込保険料累計:1,854,360円

払方年払い
払込期間:17歳
保険料:108,620円
払込保険料累計:1,846,540円

払方全期前納
払込期間:17歳
保険料:1,817,321円
払込保険料累計:1,817,321円

払方一時払い
払込期間:一時
保険料:1,774,340円
払込保険料累計:1,774,340円

累計額を確認するとわかる通り、保険料は割引率が高い「一時払い」が一番安くなります。しかし、既にご説明したとおり、保険期間の途中でやむを得ず解約する必要が発生した場合、支払った保険料は返ってきません。

一方、「全期前納」の場合は、一時払いよりも高くなりますが、途中で解約する場合、解約返戻金と未経過保険料が返ってきます。

また、どの払い方でも満期金は200万円で同じなので、解約返戻率は「一時払い」が一番高くなります。

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4.全期前納払いの詳細

上記の試算例で「全期前納」をもう少し詳しく解説します。上記試算例の「全期前納」は、契約時に1,817,321円を保険会社に支払い(預け)、その中から支払期日がきたら1年分の保険料を充当していくような形です。

保険会社は保険料を預かることによって、預かっている間は運用ができるので、その分の割引があり、年払や月払よりも安くなります。

下記の表が全期前納払いの未経過保険料と解約返戻金の推移です。

年度 未経過保険料 解約返戻金
1 1,712,177円 81,580円
2 1,606,707円 188,680円
3 1,501,128円 297,400円
4 1,395,223円 407,760円
5 1,289,210円 519,800円
6 1,182,980円 633,580円

ご覧になって頂ければわかるように預けている保険料から毎年、保険料を充当することにより、未経過保険料が減っていっているのがわかると思います。

仮に5年度目に解約したとしたら、解約返戻金の519,800円と未経過保険料の1,289,210円の合計1,809,010円が返ってきます。

一方、一時払いの場合は未経過保険料という考え方がないので、解約時には解約返戻金のみが返ってくることになります。

 

 

 

5.保険料控除を考慮した返戻率

毎年の保険料控除を考慮した実質の返戻率という観点で考えると、契約者の方の年収にもよりますが、毎年生命保険料控除を使える全期前納払いが一番高くなります。

例えば、上記試算例の場合、年収400万円の人で生命保険料控除により安くなる所得税、住民税は合わせて約1万円です。全期前納の場合、17年間毎年、生命保険料控除を利用できるので合計で17万円です。

一方、一時払いの場合は、生命保険料控除は支払った年の1回限りで1万円です。

これを支払い保険料から差し引いて返戻率を確認すると、それぞれの返戻率は下記の通りです。

 

【全期前納】
2,000,000円÷(1,817,321円-170,000円)=約121%

【一時払い】
2,000,000円÷(1,774,340円-10,000円)=約113%

途中で解約をしないとう前提で考えると、実質の返戻率は前期前納払いの方が良くなります。しかし、この考え方は保険料負担者の年収にもよりますので、全ての方に該当する考え方ではありません。

年間の所得が高い方は、所得税の税率が高いため、生命保険料控除によって節税できる額が大きくなりますが、逆に年間の所得が低い方は所得税の税率が低くなるので、生命保険料控除によって節税できる額が小さくなります。

 

 

 

まとめ

どの支払い方が一番得かは一概には言えません。保険料を支払う方の状況によってどの方法を選ぶかを考える必要があります。

一時払いや全期前納払いは月払い等に比べて保険料は安くなりますが、一度に大きな資金が必要なため、そもそもお金に余裕がないと選択できない支払い方法です。

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最終更新日:2018年1月2日
No.139

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