生命保険や損害保険の保険料、保険金に消費税は課税される?

2019年9月28日

2014年4月に消費税は5%から8%に上がりました。2019年10月には、10%に上がる予定です(もともと2015年10月に10%に引上げ予定でしたが、2017年4月に延期され、更に2019年10月に再延期されました)。

消費税が上がる際には、「保険料は消費増税分上がるのか」というご質問をよく頂きます。保険料は消費税が増税されることによって、上がるのでしょうか?

今回は、保険と消費税の関係についてご紹介します。

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1.保険料に消費税は課税されない

実は消費税には税法上、非課税とされる取引が設定されています。保険料については、火災保険や自動車保険などの損害保険料、生命保険料ともに非課税で、消費税増税によって保険料がすぐに上がるというような直接的な影響はありません。

国税庁のホームページには非課税となる取引として下記のような記述があります。

預貯金の利子及び保険料を対価とする役務の提供等
預貯金や貸付金の利子、信用保証料、合同運用信託や公社債投資信託の信託報酬、保険料、保険料に類する共済掛金など

(出典:タックスアンサーNo.6201 非課税となる取引

課税される取引であれば、消費税増税によって増税分の価格が上がることになりますが、非課税取引である火災保険や自動車保険などの損害保険、生命保険については、増税によって、保険料がすぐに増税分上がるということはありません。

 

 

 

2.保険金、満期保険金、解約返戻金なども消費税の課税対象外

保険事故が発生した場合に支払われる給付金保険金、契約が満期になった場合に支払われる満期保険金、契約を解約した際に払い戻される解約返戻金は、生命保険、損害保険を問わず全てが消費税の課税対象外となっていて、不課税となります。

 

非課税と不課税の違い

非課税という言葉と不課税という言葉が出てきましたが、どのような違いがあるのでしょうか?国税庁のHPによると、下記のようになっています。

不課税取引とは?
消費税の課税の対象は、国内において事業者が事業として対価を得て行う資産の譲渡等と輸入取引です。これに当たらない取引には消費税はかかりません。これを一般的に不課税取引といいます。
例えば、国外取引、対価を得て行うことに当たらない寄附や単なる贈与、出資に対する配当などがこれに当たります。

非課税取引とは?
国内において事業者が事業として対価を得て行う資産の譲渡等であっても、課税対象になじまないものや社会政策的配慮から消費税を課税しない取引があります。これを非課税取引といいます。
例えば、土地、有価証券、商品券などの譲渡、預貯金の利子や社会保険医療などがこれに当たります。

(出典:タックスアンサーNo.6209 非課税と不課税の違い

保険金・給付金・満期保険金・解約返戻金などは、資産の譲渡等の対価といえないため、不課税となります。

また、損害保険や生命保険は課税の対象としてなじまないものや社会政策的配慮から非課税となっています。

 

 

 

3.自動車保険料は消費税増税により値上げされた!?

上記の通り、保険料、保険金ともに消費税は非課税とされていますが、実は2014年4月の消費税増税(5%から8%への引き上げ)の影響で自動車保険は値上げされました。

大手損保各社は下記の通り、消費税の増税後に自動車保険を平均0.9~2.5%値上げしました。

2014年4月の消費税増税による自動車保険への影響

●三井住友海上
2014年10月に平均1.9%の値上げ

●東京海上日動
2014年10月に平均0.9%の値上げ

●損保ジャパン
2014年7月に平均2.5%の値上げ

●日本興亜
2014年9月に平均2.5%の値上げ

●あいおいニッセイ同和
2014年10月に平均1.9%の値上げ

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4.なぜ、消費増税で自動車保険料は値上げされたのか?

保険料は消費税が非課税なのに、なぜ自動車保険の保険料は値上げされたのでしょうか?

値上げの理由としては、自動車保険料は非課税ですが、保険料の中から支払う代理店への手数料、保険金として支払う自動車の修理代、ケガをした被害者の交通費等には消費税がかかり、支払いが増えるからです。

契約者から受取る保険料は上がらず、保険料から支払う諸経費については、消費税増税の影響を受け支払いが増えるため保険料もある程度値上げする必要があるということです。

保険料は非課税でも消費税増税の影響を全く受けないというわけにはいかないのが現状です。

 

 

 

5.消費税10%引き上げ時も自動車保険料は値上げされる?

2019年10月に消費税は10%に上がる予定ですが、その際の対応はどうなるでしょうか?

一般社団法人 日本損害保険協会は、消費税が10%になった場合、自動車の修理費用や代理店手数料などの値上がりによって、業界全体で約1,800億円の負担増が発生すると試算しています。

2014年4月の消費税増税時にも大手損保会社社長からは、「まずコスト削減などの努力をするが、いずれは保険料引上げが必要」とのコメントがありました。

消費税が8%から10%に上がるのは、2019年10ですが、大手損保は自動車保険料を2020年1月に値上げする予定です。値上げ幅は、民法改正の影響も含め3%程度となる予定です。

 

 

 

6.消費増税の生命保険料への影響は?

上記は損害保険、特に自動車保険について触れましたが、生命保険については、消費税増税の影響はないのでしょうか?

生命保険の保険金は基本的に定額払いです。例えば、死亡で1,000万円、入院で1日1万円等で定額の支払いになります。

前述の通り、生命保険の保険料、保険金ともに消費税は課税対象外です。但し、生命保険会社も代理店に支払う手数料等の経費については、消費税が上がる分だけ支払いが増えていますが、増税の影響は限定的です。

消費税が8%になった際には、消費増税による保険料引上げの動きはありませんでしたが、10%に引上げになった際にも保険料が値上げされないとう確証はありません。

 

 

 

まとめ

消費税は、もともと2015年10月に10%へ引き上げの予定でしたが、2017年4月に引き上げが延期され、更に2019年10月に再延期されました。

上記の通り、消費税が非課税である保険も消費増税と無縁ではありません。保険料の値上げは家計を直撃するので、増税の時期には各保険会社の自動車保険値上げ動向に注目しつつ、『自動車保険見直し(無料一括見積もりサービス)』を活用して負担を軽減して頂ければと思います。

最終更新日:2019年9月28日
No.96

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