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自動車保険は走行距離が少ないと保険料が安くなる?

自動車を持っているが、乗るのは休日だけでほとんど運転しないという方は自動車保険を節約できる可能性があります。

通販型(ダイレクト型)自動車保険の多くがリスク細分型で年間走行距離によって保険料が細分化されています。

リスク細分型自動車保険とは?

「リスク細分型」の自動車保険とは、免許証の種類(色)や年間走行距離、性別、使用目的など、項目ごとに事故を起こす危険度(リスク)をより細かく判断し、その危険度に応じて保険料を設定する商品。

事故の危険度が低いドライバーは、保険料が大きく下がる可能性があるが、逆に事故を起こす危険度が高いドライバーと判断されれば、保険料は高くなる。

保険には公平性の原則という考え方があり、事故リスクの高い人には高い保険料、リスクの低い人には安い保険料をというようにリスクに見合った保険料を設定するようになっています。

これを走行距離で考えると、保険会社としては、運転する頻度が少なく、走行距離も短い人は事故を起こすリスクは低いことなりますので、運転する機会が少ない人は保険料が安くなります。

今回は、年間走行距離と自動車保険の保険料の関係について、下記のようなポイントを中心に解説します。

・年間走行距離の申告方法
・申告した年間走行距離をオーバーする場合の対処方法
・年間走行距離による自動車保険料の比較
・リスク細分型自動車保険に乗り換えない方がいい方とは?
 など

1.年間走行距離によって自動車保険料が変わる保険会社

走行距離によって自動車保険料が細分化されている主な保険会社は以下の通りです。

後ほど詳しく説明しますが、走行距離の申告方法には大きくわけて2つあり、保険期間中の走行距離を予想して予定走行距離を申告する方法と、過去1年間の走行距離を申告する方法があります。

 

1)予定走行距離の申告

保険期間中の予定走行距離を申告する方式を採用している主な保険会社は以下の通りです。

ソニー損保
チューリッヒ
アクサダイレクト

予定走行距離を申告する場合、保険期間中にどの程度走るか検討もつかないという方もいるでしょう。そのような方は、ソニー損保のHPに年間走行距離の目安をシミュレーションできるページがあるので、ご活用ください。
走行距離をシミュレーションしてみる(ソニー損保)

 

2)過去1年間の走行距離の申告

過去1年間の走行距離を申告する方式を採用している主な保険会社は以下の通りです。

セゾン自動車火災保険
三井ダイレクト損保
そんぽ24
イーデザイン損保
SBI損保

 

 

 

2.走行距離の区分

申告する走行距離の区分も保険会社によって異なります。下記保険会社の中で区分が一番多いのがソニー損保で7区分、一番少ないのがアクサダイレクトで3区分です。

ソニー損保7区分
3,000km以下
5,000km以下
7,000km以下
9,000km以下
11,000km以下
16,000km以下
無制限

チューリッヒ5区分
~3,000km以下
3,000km超~5,000km以下
5,000km超~10,000km以下
10,000km超~15,000km以下
15,000km超~

アクサダイレクト3区分
5,000km未満
5,000km以上10,000km未満
10,000km以上

セゾン自動車火災保険4区分
5,000km以下
5,000km超~10,000km以下
10,000km超~15,000km以下
15,000km超

三井ダイレクト4区分
5,000km以下
5,000km超~10,000km以下
10,000km超~15,000km以下
15,000km超

そんぽ245区分
4,000km未満
4,000km以上8,000km未満
8,000km以上12,000km未満
12,000km以上16,000km未満
16,000km以上

イーデザイン損保4区分
3,000km以下
3,000km超~5,000km以下
5,000km超~10,000km以下
10,000km超

SBI損保4区分
5,000km以下
5,000km超~10,000km以下
10,000km超~15,000km以下
15,000km超

区分が細分化されているほど、保険料も細分化されているということですから自分の走行距離(リスク)に見合った最適な保険料で契約できる可能性が高くなります。

 

 

 

3.保険会社は、走行距離をどう調べるの?

走行距離を保険会社はどう調べるのか疑問を持つ方がいると思いますが、契約者からの申告です。

保険会社がメーター等を調べるわけではないのであれば、実際よりも走行距離を短めに申告すればいいじゃないかと考える方もいると思います。

しかし、虚偽(ウソ)の申告をしても事故の際に保険会社がメータを確認すれば、ウソがばれてしまいます。虚偽の申告内容が悪質な場合、保険金が支払われない可能性もありますので、ご注意ください。

 

 

 

4.申告した距離をオーバーしてしまった場合

契約時に申告した走行距離をオーバーしそうな場合にはどうすればいいのでしょうか?予定走行距離を申告する場合と過去1年間の走行距離を申告する場合とで対応方法がことなります。

 

1)予定走行距離申告の場合

契約時に申告した予定走行距離をオーバーしそうな場合には、保険会社に報告し、追加で保険料を支払うことになります。

若しくは事故発生時に追加で保険料を支払えば問題なしというのがソニー損保で、ホームページにはそう書かれています。

他の保険会社については、上記のような説明はHPに無いので、電話で問い合わせてみると、予定走行距離を超えて申告がない場合で悪質と判断された場合は、保険金を支払わない場合があるという回答でした。

悪質でない限り、距離を超える通知を忘れていたからといって即、補償しないということはないと思いますが、走行距離は定期的にチェックして、予定を超えそうな場合は事前に報告する方が無難なのは、間違いありません。

 

2)過去1年間の走行距離申告の場合

過去の実績で申告しているので、変更の手続きや追加保険料の支払いの必要はありません。契約更新時に改めてあてはまる走行区分で契約すれば問題ありません。

但し、申込時に前年走行区分が実態と合っていない場合は、保険金が支払われない可能性があります。つまり、走行区分について悪質な虚偽の申告をした場合は、保険金の支払い対象外となる可能性が大きくなります。

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5.ソニー損保のみの走行距離サービス

予定走行距離を申告する場合、距離の区分を超えるかどうか確認する必要があり、面倒だと思う方も多いでしょう。そのような方には、ソニー損保のサービスが合っているかもしれません。

ソニー損保には他社にはない「こえても安心サービス」と「くりこし割引」があります。

これは申告した走行距離区分を超えた場合は追加の手続きや支払いは不要で、走った距離が短い場合は、差額分を翌年の保険料から差し引くという制度です。

 

1)予定より走り過ぎた場合

ソニー損保で2年目以降の契約の場合、走行距離区分を超えた場合の連絡、追加保険料の支払いは不要です。

 

2)予定より走らなかった場合

実際に走った距離が走行距離区分の上限より1,000㎞以上少なかった場合は差額保険料が翌年の保険料から差し引かれます。

 

 

 

6.走行距離区分による自動車保険料の比較

実際に走行距離区分によってどのくらい自動車保険料に差が出るのかを試算してみました。

【試算条件】
商品:ソニー損保 自動車保険
記名被保険者年齢:35歳
免許色:ブルー
自動車:フィット(GE6)
使用目的:主に家庭用
対人賠償:無制限
対物賠償:無制限
人身傷害保険:3,000万円
車両保険(一般条件):65万円 免責5-10万円
年齢条件:30歳以上補償
等級:14等級
事故有等級適用期間:0年

年間走行距離 年間保険料
3,000km以下 48,980円
5,000km以下 51,650円
7,000km以下 53,890円
9,000km以下 58,200円
11,000km以下 60,700円
16,000km以下 70,860円
無制限 73,700円

上記保険料は、インターネット割引(新規8,000円)が適用されています。継続の場合は2,000円引きなので、それを考慮すると上記金額に6,000円をプラスする必要があります。

さて、ここで走行距離で保険料を細分化していない会社の自動車保険も試算して比較してみたいと思います。

【試算条件】
商品:東京海上日動 トータルアシスト
記名被保険者年齢:35歳
免許色:ブルー
自動車:フィット(GE6)
使用目的:日常・レジャー
対人賠償:無制限
対物賠償:無制限
人身傷害保険:3,000円
車両保険(一般条件):65万円 免責5-10万円
年齢条件:35歳以上補償
等級:14等級
事故有等級適用期間:0年

年間保険料76,530円

インターネット割引を差し引いて考えると、年間の走行距離が16,000㎞を超える場合は、東京海上日動の方が安くなります。

上記の試算結果からわかるように通販型(ダイレクト型)自動車保険だから必ず安いというわけではありません。条件によっては大手損保会社の方が安い可能性があるので、やはり各社の保険料を比較することが重要になるでしょう。

 

 

 

7.走行距離によって保険料が細分化された自動車保険に乗り換えない方がいい方とは?

上記の自動車保険料比較からわかることは、車の走行距離が多い方には、リスク細分型自動車保険は向いていないということです。

例えば、仕事や通勤・通学で車を使い走行距離が多い方には、走行距離で保険料が細分化された自動車保険は向いていません。走行距離の長さが保険料に関係ない代理店型の自動車保険の方が安くなる可能性があります。

リスク細分型の自動車保険であれば、どのような方でも必ず保険料が安くなるわけではありませんので、自動車保険の乗り換えを考えている方は、注意が必要です。

 

 

 

まとめ

どの保険会社で自動車保険を契約するのが一番安いかは、走行距離区分だけでは決まりません。

保険料を決定する要素は他にもありますので、最終的にどの保険会社で契約するのが最適かを確認するには一括見積りを利用するのが一番の方法だと思います。

各種条件次第でどの保険会社の保険料が一番安いかは異なります。

下記ページから無料で複数の保険会社の一括見積もりが可能です。見積り条件を入力するのは多少面倒ですが、その面倒で年間数万円節約できる可能性があるので、その価値はあると思います。

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最終更新日:2019年4月17日
No.136