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先進医療特約は終身?10年更新?

ご加入のがん保険や医療保険は終身保障(一生涯の保障)でしょうか?

主契約の保険期間が終身のがん保険や医療保険にご加入であっても先進医療の特約は保険期間10年の更新型としている商品があることをご存知でしょうか?先進医療特約の保険期間が10年の更新型の場合、10年毎に更新があり、特約保険料が上がる可能性があります。

先進医療特約は、終身保障型と保険期間10年の更新型のどちらに加入するべきでしょうか。今回は医療保険やがん保険にセットする先進医療特約の保険期間についてご紹介します。

1.先進医療特約とは?

まず、先進医療特約について簡単にご説明します。

先進医療特約とは、先進医療を受けた時に自己負担した費用を保障する特約です。がん保険や医療保険等に付加できる特約として注目されています。

先進医療の費用は全額が自己負担でかつ、高額療養費制度の対象外です。
医療保険は不要!?高額療養費について理解しておくべきポイント

また、最新の高度な医療が全て先進医療だと勘違いされている方がいますが、そうとは限りません。最新の高度な医療だとしても厚生労働大臣によって先進医療に指定されていなければ、先進医療特約の給付対象外です。

先進医療や、先進医療特約の詳細については、下記記事をご参照ください。
先進医療特約について勘違いが多いポイント

 

 

 

2.先進医療特約は更新型?終身?

冒頭でご紹介した通り、主契約が終身保障(一生涯の保障)でも先進医療特約は更新型(10年満期)という商品があります。更新する際には告知の必要はなく、被保険者の健康状態にかかわらず、原則として、更新前と同一の保障内容・保険期間等で特約が自動的に更新(自動更新)されます。

尚、更新を希望しない場合には特約保険期間満了日の2ヶ月前までに保険会社に連絡する必要があります。

主な保険会社のがん保険や医療保険の先進医療特約の保険期間は以下の通りです。オリックス生命と損保ジャパン日本興亜ひまわり生命の先進医療保障は特約ではなく、基本保障に含まれていて、先進医療保障も更新のない終身保障です。

アフラック
保険期間:10年

アクサ生命
保険期間:10年

メットライフ生命
保険期間:10年

東京海上日動あんしん生命
保険期間:10年

損保ジャパン日本興亜ひまわり生命
保険期間:終身

オリックス生命
保険期間:終身

保険期間が10年の場合、10年ごとに自動更新されます。ある一定年齢(90歳や95歳等)まで自動更新される保険会社と、最終的に終身に変更できる保険会社があります。

 

 

 

3.主契約が短期払いでも・・・

主契約を短期払いにしても先進医療特約が更新型の場合、先進医療特約は短期払いにはできません。主契約の保険料を払い終わっても更新型の特約保険料は払い続ける必要があります。

※短期払いとは?
保障期間より短い期間で保険料を支払う方法を「短期払い」といいます。例えば、終身保障の契約の保険料を60歳までに払い込むというような方法です。60歳で保険料の支払いは終わり、保障は一生涯継続します。

1回あたりの保険料は終身払いに比べて高くなります。しかし、払込期間が長くなると、総払込保険料は終身払いに比べて短期払いの方が安くなります。
『短期払い』と『終身払い』どちらがお得?

例えば、下記のような医療保険の契約例の場合、主契約の保険料(月額3,300円)は60歳で支払いが満了しますが、先進医療特約については、主契約の保険料払込満了後も支払い続ける必要がありますし、10年毎の更新時に保険料が上がる可能性もあります。

払込期間 保険期間 保険料
主契約 60歳 終身 3,300円
先進医療特約 10年 10年 103円
合計 3,403円

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4.特約保険料の比較

先進医療特約の保険料は非常に安く、主な保険会社の先進医療特約の特約保険料は以下の通りです。

【試算条件】
30歳男性が医療保険に先進医療特約を付加した場合
(三大(特定)疾病保険料払込免除特約の付加なし)

アフラック
総合先進医療特約
限度額:通算2,000万円
特約保険料(月額):103円

アクサ生命
先進医療給付特約
限度額:通算2,000万円
特約保険料(月額):113円

メットライフ生命
先進医療給付特約
限度額:通算2,000万円
特約保険料(月額):107円

東京海上日動あんしん生命
先進医療特約
限度額:通算2,000万円
特約保険料(月額):114円

通算2,000万円を保障するのに月額100円程度の保険料ということは、それだけ先進医療給付金が支払われる確率が低いとも考えられます。

 

 

 

5.更新後の保険料は?

先進医療特約が更新型(保険期間10年)の場合、更新後の保険料はどの程度上がるのでしょうか?更新後の契約の保険料は、更新時の被保険者年齢および保険料率により計算されます。したがって、更新後の保険料は通常、更新前よりも高くなります。

ある保険会社のHPには先進医療特約の更新後保険料について下記のような記述があります。

“更新時の年齢および保険料率で計算されるので、変わる場合があります。ただし、必ずしも上がるわけではありません。”

なんとも玉虫色の記述です。

先進医療特約は今後、先進医療の知名度が上がり、利用が増えれば、保険金の支払いが増える可能性もあります。今後の先進医療特約の支払いが増えれば保険料を上げる必要がありますので、更新型にしている保険会社も多くなっています。

なお、損保ジャパン日本興亜ひまわり生命やオリックス生命のように先進医療保障が終身保障の場合には、更新がありませんので、契約の途中で保険料が上がることはありません。

 

 

 

まとめ

ご自分の契約の先進医療特約が終身型か更新型(保険期間10年)か気になった方は一度、契約内容をご確認ください。尚、先進医療特約以外にも更新型(保険期間10年)の特約があります。例えば、アフラックのがん保険Daysは、「抗がん剤治療特約」「女性がん特約」も更新型(保険期間10年)の特約です。

これから医療保険やがん保険に加入される方で先進医療特約は更新型だと保険料が更新時にどれだけ上がるかわからず不安だという方は、先進医療保障が終身型の商品をご検討頂ければと思います。

最終更新日:2018年3月12日
No.199