健康であれば加入している生命保険は解約しても大丈夫?

2018年6月2日

以前、「今は健康だから加入している生命保険を解約したい、もう少し年を取ったら再加入したい」とのご相談がありました。健康な間は生命保険の保険料負担を下げ、健康に不安が出始めてから生命保険に再加入したいというご相談でした。

この考え方は一見、合理的に思えるかもしれません。しかし、本当にそうでしょうか?上記の考え方に問題が無いのかを検証したいと思います。


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1.終身保険の場合

冒頭の考え方を終身保険の例で月額保険料と支払保険料総額の2つの点で検証してみたいと思います。

 

1)月額保険料(終身保険)

まず1つ言えることは、生命保険の保険料は全く同じ商品に加入するのであれば、若い時に加入する方が年を取ってから加入するよりも月額保険料は安くなります。

【試算条件】
商品:終身保険
被保険者:男性
保険金額:500万円
払込期間:60歳払済


契約年齢 月額保険料
20歳 8,400円
30歳 11,540円
40歳 17,870円
50歳 36,180円
 

 

2)保険料支払総額(終身保険)

月額保険料は若い時に加入した方が安いですが、保険料支払総額で考えても終身保険の場合、下表の通り若い時に加入した方が安くなります。


契約年齢 月額保険料 総払込保険料
20歳 8,400円 4,032,000円
30歳 11,540円 4,154,400円
40歳 17,870円 4,288,800円
50歳 36,180円 4,341,600円

上記比較の詳細については、下記記事をご参照ください。
生命保険は若いときに加入した方がいい4つの理由

 

上記の通り、終身保険の場合は、月額保険料で比較しても、保険料支払総額で比較しても若い時に加入した保険を健康だからといって解約し、年を取ってから再度加入するという方法は合理的ではないという結論に達します。

 

 

 

2.定期保険の場合

定期保険の例で検証すると終身保険の場合とは違う結論に達します。

 

1)月額保険料(定期保険)

月額保険料は定期保険についても若い時に加入した方が安くなります。

【試算条件】
商品:定期保険
被保険者:男性
保険金額:500万円
保険期間:10年


契約年齢 月額保険料
20歳 875円
30歳 995円
40歳 1,610円
50歳 3,160円
 

 

 

2)保険料支払総額(定期保険)

総払込保険料で比較すると月額保険料の場合と違う結論が導き出されます。


契約(更新)年齢 月額保険料 10年間の払込保険料
20歳 875円 105,000円
30歳 995円 119,400円
40歳 1,610円 193,200円
50歳 3,160円 379,200円
 

保険期間10年の定期保険の場合、10年毎に更新があり、上記の通り保険料は更新のたびに高くなっていきます。

仮に若くて健康な内は生命保険に加入せず、健康に少し不安を感じたら50歳から10年の定期保険に加入すれば、30歳から更新して60歳まで加入し続けた場合に比べて総払込保険料は312,600円安くなります。

理論上は、健康なうちは生命保険には加入せず、健康に不安を感じたら加入するという方法が良いという結論に達します。

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3.健康面の問題

定期保険の場合、保険料だけ考えれば、理論上はある程度の年齢まで生命保険には加入せず、健康に不安を感じてから加入する方が得ということになります。

しかし、生命保険は基本的に健康でないと加入できません。そして、いつ健康を害して生命保険に加入できない体になるかは誰にも分かりません。また、若くして不慮の事故に遭う可能性もあります。

持病があっても加入できる生命保険もありますが、健康な方が加入する商品よりも保険料が割高ですし、加入して1年間等は保険金額が削減される等の制約があります。

扶養している家族等がいて、自分に万が一の事があった場合にはまとまった金額を家族に残す必要があるというのであれば、健康面の事を考えると、加入している生命保険を解約することは得策ではありません。

 

定期保険の上記例でも30歳から60歳まで加入する場合と、50歳から60歳まで加入する場合とでは、総支払保険料で312,600円の差です。

312,600円を節約して万一の際に500万円を家族に残せないという選択肢を選ぶのはどうでしょうか?312,600円の差であれば、許容できる範囲の額ではないでしょうか。

掛け捨ての場合は、何もなければ保険料が全て無駄になってしまうという感覚になると思いますが、月額数千円で500万円の保障を準備できるのであれば、安いコストではないでしょうか。

 

 

 

まとめ

一旦加入していた生命保険を解約して、生命保険に加入できない病気になった場合、解約してしまった生命保険を取り戻すことはできません。「私は健康だから」といって必要な保障額、保障内容の保険を解約することはお勧めしません。

生命保険を解約したいと考える理由は色々とあると思いますが、上記の点をよく考慮して頂ければと思います。

最終更新日:2017年11月5日
No.77

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