個人賠償責任保険(自転車保険)は不要!?

2018年2月10日

2015年4月、最高裁で子供が蹴ったサッカーボールが原因で起きた事故について親に賠償責任はないという判決が出ました。お子さんがいる家庭では、非常に気になる判決内容だと思います。

仮に自分の子供が事故の加害者になった場合、親としてどのような対応方法があるでしょうか?今回は判決の内容と今話題の自転車保険(個人賠償責任保険)についてご紹介します。



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1.判決内容

今回、裁判となった事故では、小学校の校庭から蹴り出されたサッカーボールが原因で交通事故が起き、バイクの男性(当時85歳)がその後に亡くなりました。

今回ご紹介する裁判の焦点は、ボールを蹴った小学生(当時)の両親に賠償責任はあるのかでした。その判決が2015年4月9日に最高裁であり、第一小法廷(山浦善樹裁判長)は「日常的な行為のなかで起きた、予想できない事故については賠償責任はない」との初の判断を示しました。

1審の大阪地裁では、両親にも監督責任があるとして約1,500万円の賠償を命じ、2審の大阪高裁も、減額したものの両親の監督責任を認め、約1,100万円の支払いを命じていました。

民法では、子どもが事故を起こした場合、親などが監督責任を怠っていれば代わりに賠償責任を負うと定められています(民法第714条)。

これまでの類似の訴訟では、被害者救済の観点から、ほぼ無条件に親の監督責任が認められてきましたが、今回の最高裁の判断は、親の責任を限定するもので、同様の争いに今後影響を与えるとみられています。


 

 

 

2.カバーできる保険は?

今回のような事故事例で賠償責任が発生した場合、カバーできる保険はないのかとお考えの方もいると思います。それが今注目されいてる個人賠償責任保険です。昨今、自転車保険として話題になっている保険です。

自転車保険(個人賠償責任保険)は日常生活における偶然の事故により、他人にケガを負わせたり、他人ものを壊してしまい、法律上の損害賠償責任を負った場合、被害者に支払うべき損害賠償金等を補償する商品です。


【個人賠償責任保険で補償される事故例】
・飼い犬が他人を噛んでケガをさせた
・買い物中に商品を壊してしまった
・自転車で人をはね、ケガを負わせた
・自宅の窓から誤ってモノを落として、下を歩いていた人にケガを負わせた
・水道の蛇口を閉め忘れ、マンション階下の住居を水浸しにしてしまった



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3.補償の範囲は?

自動車保険の個人賠償責任特約を例にすると、補償の対象となる範囲は下記の通りです。

①本人
②本人の配偶者
③本人又は配偶者の同居の親族
④本人又は配偶者の別居の未婚の子

今回の裁判事例ではサッカーボールを蹴ったのは同居の未婚の子供だと思われるので、仮に親に監督責任があるということで、賠償責任が発生した場合、親が自動車保険に個人賠償責任特約を付帯していれば、子供が起こした事故も補償されることになります。


なお、自動車保険の個人賠償責任補償特約には、年齢条件や運転者限定特約は適用されません。例えば、主契約である自動車保険の年齢条件が「35歳以上補償」、「本人・配偶者限定」でも、小学生などの子供も個人賠償責任補償特約の補償対象となります。


自転車保険や個人賠償責任補償特約の補償内容等については下記記事をご参照ください。
自転車保険に加入する前に確認すべき6つのポイント
自転車事故で注目の個人賠償責任保険とは?
自転車保険はTSマークの補償で充分か?
自動車、火災保険等に付加できる個人賠償責任補償特約の比較まとめ


 

 

 

4.保険は不要?

子供の行為に対して親に賠償責任はないという判決が出たということは、自転車保険や個人賠償責任補償特約等の保険は不要なのかと思われる方もいると思います。

しかし、今回の判決が出たことで全ての事案で親の賠償責任がないということにはなりません。

また、今回の件は子供が起こした事故ということであり、大人(成人)が同様の事故を起こせば当然に賠償責任が発生するので、保険は不要というのは早計です。


 

 

 

まとめ

今回の判決では親に賠償責任はないという判断が下されましたが、実際に事故が起きて、被害者が亡くなっているという事実があります。

私は法律の専門家ではないので、判決に対して意見する立場にはありませんが、個人的感情として被害者救済という考え方も重要だと思います。被害に遭った人間がその損害を賠償してもらえないというのは、仮に当事者になった場合のことを考えると到底納得できないと思います。

自分や家族を守るためにも、相手に対する損害を賠償するためにも個人賠償責任保険はやはり必要な保険であり、子供がいる家庭では特に加入が必須と思われる保険の1つだと私は考えます。


 
最終更新日:2018年2月10日
No.174

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