自動車保険に示談交渉サービスがなかったら・・・

2018年4月22日

自動車保険には当たり前のようについている示談交渉サービスですが、契約者にとっては非常にありがたいサービスです。

仮に示談交渉サービスがなければ、事故の当事者間で過失割合等を話し合うことになり、色々と大変な思いをすることになるでしょう。

交通事故の際、事故相手が請求していくる金額と、保険会社が保険金として支払う金額が乖離することがあります。その仕組みを知って頂ければ示談交渉サービスの必要性をより理解して頂けるでしょう。

今回は、示談交渉サービスについて解説したいと思います。


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1.示談交渉サービスとは?

示談交渉サービスとは、万が一契約者(被保険者)が法律上の損害賠償責任が発生する事故を起こした場合に、契約者(被保険者)に代わって保険会社が事故の過失割合等について相手方や相手方保険会社との示談交渉を代行するサービスです。

示談交渉サービスは、全ての保険で提供されているわけではなく、自動車保険や自転車保険、個人賠償責任特約等の一部の保険や特約にセットされているサービスです。

 

 

 

2.他人のために示談交渉ができるのは弁護士のみ

実は他人のために報酬を受け取り示談交渉ができるのは弁護士資格を持った人だけです。

【弁護士法 第72条】
弁護士又は弁護士法人でない者は、報酬を得る目的で訴訟事件、非訟事件及び審査請求、再調査の請求、再審査請求等行政庁に対する不服申立事件その他一般の法律事件に関して鑑定、代理、仲裁若しくは和解その他の法律事務を取り扱い、又はこれらの周旋をすることを業とすることができない。ただし、この法律又は他の法律に別段の定めがある場合は、この限りでない。

仮に、弁護士資格が無い状態で、報酬を受け取り他人のために示談交渉を行えば、弁護士法に抵触します。

自動車保険や一部の保険については、保険会社が示談交渉することが認められていますが、本来、保険会社が契約者(被保険者)のために示談交渉することはできません。

実際、企業等が加入する賠償責任保険(請負業者賠償責任保険等)には、示談交渉サービスはなく、原則、契約者(被保険者)が自ら被害者と示談交渉を行う必要があります。

 

 

 

3.補償が「無制限」の意味

対人賠償責任保険、対物賠償責任保険の保険金額(補償額)を「無制限」で契約している方は多いと思います。

しかし、保険金額(補償額)「無制限」の意味を勘違いされている方が多いと思います。この「無制限」というのは、事故相手の要求に対して保険金を無制限に支払うという意味ではありません。

「無制限」の本当の意味は、法律上の損害賠償責任額を無制限で支払うという意味です。自動車保険の約款には、「被保険者が法律上の損害賠償責任を負担することによって被る損害に対して」保険金を支払うとされています。

つまり、法律上の損害賠償責任額までは、無制限で保険金を支払いますが、契約者(被保険者)が法律上負担すべき損害賠償責任額を超えた請求を事故相手がしてきた場合、保険会社は法律上の損害賠償責任がある部分までしか保険金を支払わないということになります。

例えば、法律上の賠償責任額が50万円の事故で、相手から100万円の請求があった場合、保険会社が支払う保険金は50万円が限度です。

当然、請求している事故相手が保険金として支払われる50万円で納得しなければ、もめることになるので、個人間の話し合いでは解決できない可能性があります。

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4.示談交渉サービスの必要性

上記のように保険で補償される部分は、法律上の損害賠償責任がある部分のみです。例えば、自動車事故で他人の車を壊してしまった場合、自動車保険から保険金として支払われる額は、相手の自動車の時価額が限度となります。

事故相手が古い車に乗っているにも関わらず、新車に買い替えろ等の要求をしてきてもそれは法律上の損害賠償責任の範囲を超えているので、賠償する義務もありませんし、保険会社も補償してくれません。

上記のような点を一般の方が事故相手と話しても解決(示談)できないか、解決(示談)までに非常に長い時間を必要とする可能性があります。

また、古い車を大事に乗っている方が事故相手の場合、車の時価は50万円だが、修理費は70万円かかるというようなこともあります。事故相手が大事にしている車だから修理して乗りたいと言っても対物賠償責任保険から支払われる保険金は、法律上の損害賠償責任額であるある50万円が限度となります(対物超過修理費用特約をセットしている場合を除く)。
対物超過修理費用も「無制限」が選べる?

単独事故で、相手がいない場合を除いては、事故相手の感情もあるので、素人同士の話し合い(示談交渉)は非常に困難を極めるでしょう。

また、「当り屋」のように交通事故を食い物にする悪い人達もいるので、そのような場合に保険会社の担当者が示談交渉してくれるという点は非常にありがたいと思います。

 

 

 

5.示談交渉サービスが受けられないことがある!?

示談交渉サービスが付いている自動車保険に加入していても保険会社が示談交渉できない場合があることをご存知でしょうか?

以下のような場合、保険会社は示談交渉をすることができません。
・被保険者に過失(責任)が全くない事故
・保険会社との交渉に事故相手が同意しない場合 等

示談交渉サービスが受けられない場合の詳細とその対策については、下記記事で解説していますので、ご参照ください。
示談交渉サービスが受けられない4つのパターン

上記の記事を読んで頂き、保険会社の示談交渉サービスが受けられないという事態にならないようにご注意ください。

 

 

 

6.自転車保険には示談交渉サービスがあるか?

さて、自動車保険では当たり前になっている示談交渉サービスですが、自転車事故による高額賠償事例で注目されている自転車保険については、示談交渉サービスがない商品もあります。

自転車事故でも「当たり屋」といわれる人達に狙われる可能性がありますので、ご加入の自転車保険に示談交渉サービスが付いているかをご確認ください。

下記記事で自転車保険や自動車保険・火災保険等にセッできる個人賠償責任補償特約に示談交渉サービスが付いているかなどの比較を行っているので、自転車保険を検討されている方は、ご参照ください。
自転車保険(個人賠償責任保険)の補償内容比較
個人賠償責任補償特約の比較まとめ

 

 

 

まとめ

示談交渉サービスの重要性をご理解頂けたでしょうか?

保険の補償内容も重要ですが、示談交渉サービスが付いているかいないかもまた重要なポイントです。自転車をよく利用される方については、示談交渉サービス付きの自転車保険をご検討頂ければと思います。

 

No.288

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