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自動車保険の安全装置割引は「自動ブレーキ割引(ASV割引)」のみ?

「契約車両にABSやエアバックが付いていると自動車保険が割引になるのか?」とご質問を頂くことがあります。

ABSやエアバック等の安全装置が装備されていれば、事故等のリスクが下がりますが、自動車保険に割引はあるのでしょうか?また、自動ブレーキが付いていると自動車保険料は割引になるのでしょうか?

今回は、自動車保険の安全装置割引について解説します。

1.自動車保険の安全装置割引とは?

以前は、ABSやエアバックが装備されている車は自動車保険が数%割引になっていました。安全装置割引と呼ばれているもので、下記のような割引がありました。

◆ABS割引
◆横滑り防止装置割引
◆エアバッグ割引
◆デュアルエアバッグ割引
◆衝突安全ボディ割引
◆盗難防止装置割引(イモビライザー割引)

現在、ほとんどの割引が廃止になっています。

 

 

 

2.イモビライザー割引は廃止になった?

上記の通り、安全装置割引はほとんどが廃止になりました。

ABSやエアバック等の安全装置は普及が進み、ほとんどの車が標準装備となりました。安全装置の有無でリスク較差もほとんどみられなくなったため、多くの割引が廃止されました。

最後まで残っていた割引として、盗難防止装置割引(イモビライザー割引)がありましたが、2018年1月にあいおいニッセイ同和損保も当該割引を廃止しました。

また、2015年(平成27年)9月までは東京海上日動にもイモビライザー割引がありましたが、イモビライザーは一定程度の普及が進み、イモビライザー搭載の有無でリスク較差もほとんどみられなくなったという理由から、2015(平成27)年10月の自動車保険の改定で当該割引が廃止されました。

盗難防止装置割引(イモビライザー割引)とは?

イモビライザーが装備されている場合、車両保険が3%程度割引になりました。

※イモビライザーとは、キー側とクルマ側で電子的な照合を行うことによって正規のキーなしではエンジンが始動しない仕組みの盗難防止装置です。車にイモビライザーが装備されているかは、下図を参考にご確認ください。


(出典:あいおいニッセイ同和)

 

 

 

3.自動ブレーキ割引(ASV割引)とは?

今話題の衝突被害軽減ブレーキ(自動ブレーキ)※1が搭載されている車について東京海上日動、損保ジャパン日本興亜など大手損保会社では、2018年1月から「ASV割引」が導入されました。「自動ブレーキ割引」として認識されている新しい安全装置割引です。

ASV※2技術のうち、衝突被害軽減ブレーキ(AEB)は特に普及が進んでいて、衝突被害軽減ブレーキ装着自動車は、装着がない自動車に比べてリスクが軽減されていることが確認され、割引の適用が損害保険料率算出機構より決定されました。

※1「衝突被害軽減ブレーキ(自動ブレーキ)」とは、車が衝突の危険を検知して自動的にブレーキをかけ、事故を未然に防ぐ装置です。自動ブレーキには、富士重工業(スバル)の「EyeSight(アイサイト)」やトヨタの「プリクラッシュセーフティシステム」、日産の「エマージェンシーブレーキ」などがあります。最近では軽自動車にも「衝突被害軽減ブレーキ(自動ブレーキ)」が搭載されています。

※2ASV(Advanced Safety Vehicleの略):先進安全自動車とは、衝突被害軽減ブレーキ(AEB)等のドライバーの安全運転を支援するシステムを搭載した自動車

 

発売後3年経過すると自動ブレーキ割引(ASV割引)は適用されない?

自家用普通乗用車、自家用小型乗用車については、発売後3年以内の車(型式)を対象として、衝突被害軽減ブレーキ(AEB)あり車両に9%の割引が適用されます。

発売から3年を経過した車は衝突被害軽減ブレーキ(AEB)装着によるリスク軽減効果が型式別料率クラスに反映されているため、割引の対象外となります。

自動ブレーキ(ASV)割引はその効果が型式別料率クラスに反映される前の3年間限定の割引です。

発売から3年経過すると、自動ブレーキ割引が適用されなくなるのではなく、衝突被害軽減ブレーキ(AEB)装着によるリスク軽減効果が型式別料率クラスに反映され、割引適用の必要性がなくなります。

なお、自家用軽四輪乗用車については、型式別料率クラスが導入されていないため、全型式を対象として衝突被害軽減ブレーキ(AEB)あり車両に9%の割引が適用されます。

(出典:あいおいニッセイ同和

割引対象の用途車種 自動ブレーキ(ASV)割引適用期間・割引率
自家用普通乗用車
自家用小型乗用車
型式の発売年月から3年間
9%割引
型式の発売年月から
3年経過以降
割引の適用なし
自家用軽四輪乗用車 割引適用期間に制限なし
9%割引

型式別料率クラスについては、下記記事をご参照ください。
車によって自動車保険の保険料が違う!?

 

 

 

まとめ

自動車の「衝突被害軽減ブレーキ(自動ブレーキ)」等、安全装置の技術は日進月歩です。今後も新しい安全装置が開発され、事故軽減に対しての効果が確認されれば、自動車保険に割引が新設される可能性があります。

また、google等の大手IT企業も参入して最近注目の自動運転技術が本格的に普及すれば、交通事故は劇的に減少することが予想されます。そうなれば、安全装置の割引というよりも、そもそも自動車保険が必要なのかという議論もあります。

最終更新日:2019年6月17日
No.195

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