こども保険は必要?不要?

2018年1月10日

お子さんの医療保険についてご相談を頂くことがあります。以前、イオン銀行が販売している「イオン銀行がお届けする こども保険」について、加入するべきかとのご質問を頂きました。

引受保険会社のカーディフ損害保険会社の「こども保険」を募集代理店であるイオン銀行が販売している商品です。

この「こども保険」、一見すると良い保険に思えますが、加入するべきなのかを検証してみました。また、そもそも子供に医療保険(保障)が必要なのかという観点も考えてみたいと思います。

※イオン銀行に問い合わせをしたところ、平成30年1月現在、「イオン銀行がお届けする こども保険」は販売していないとのことでしたが、子供に対する医療保障などの必要性の観点をお伝えるするために当記事は削除せず、公開した状態にします。

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1.保障内容

子供保険の保障内容は下記の通りです。

 

1)入院

こどもが病気やカゲで入院すると日数に関係なく
保険金:10万円

14日以上入院すると更に
保険金:10万円

例えば、15日入院したら20万円の保険金が受け取れます。

2)積立期間満了返戻金

5年毎に必ず積立期間満了返戻金として10万円が受け取れます。

3)賠償責任

最高1億円(免責(自己負担)1万円)まで補償されます。賠償責任の補償については、子供だけでなく、同居の家族全員が補償対象となります。

入院に対する保障は、入院日数に関係なく、まず一律で10万円受け取れ、更に14日以上の入院で追加で10万円が受け取れます。入院日数に関係なく、まず10万円受け取れるところは、いいところでしょう。

また、保険金を受け取っても必ず5年毎に10万円を受け取れるというのが魅力的に思えます。保障があって、保険料も掛け捨てではないという日本人が好むタイプの保険です。

 

 

 

2.保険料

保険料はこどもの年齢に関係なく、一律3,500円(月額)です。0歳~12歳の子供が加入できます。

 

 

 

3.他商品との比較

保険料は年間42,000円で5年間で210,000円です。ここから5年間で受け取れる10万円を差し引くと、11万円。これを月額保険料にすると、約1,830円です。

これと掛け捨ての医療保険を比較してみます。

 

【試算条件】
商品:ちゃんと応える EVER
入院給付金日額:10,000円(60日型)
保険期間:終身
保険料払込期間:終身

男性6歳:2,344円(通院保障あり) 1,960円(通院保障なし)
男性12歳:2,554円(通院保障あり) 2,140円(通院なし)

女性6歳:2,448円(通院保障あり) 2,040円(通院保障なし)
女性12歳:2,762円(通院保障あり) 2,270円(通院なし)

未就学の子供は入院給付金を1万円にできないので、6歳と12歳のパターンで保険料を試算してみました。

保障内容が全く同じではないので、単純比較はできませんが、保険料を試算してみた通院あり、なしの両方のプランで「こども保険」の方が安くなります。

短期間の入院で、手術がなく、通院も伴わい場合が多いと仮定すると「こども保険」の方が良いことになります。しかし、「こども保険」は12歳(保険期間は10年間で22歳まで)までしか加入できませんが、EVERは一度加入すれば、解約しない限り、終身で保障が続くという利点があります。

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4.補償が重複していないか?

賠償責任保険については、自動車保険等の特約で個人賠償責任保険を付帯(セット)していないか確認が必要です。『自転車保険に加入する前に確認すべき6つのポイント』でも書きましたが、賠償責任保険は2重で加入しているからといって保険金が2重で受け取れるわけではありません。

また、「こども保険」には示談交渉サービス(保険会社が被害者と示談交渉を行うサービス)が付いていないのがネックです。自動車保険等の特約であれば示談交渉サービスが付いている場合が多いです。

 

 

 

5.子供の医療費は自治体の助成がある

子供の医療費は自治体の助成があるので、負担する上限が決まっています。自治体によっては、15歳までの医療費は無料という場合もあります。

自治体により助成の内容や対象となる子供の年齢等に違いがります。また、所得制限の有無等の違いもあります。例えば、大阪市と神戸市のこども医療費の助成内容は下記リンク先のようになっています。

大阪市のこども医療費助成
神戸市のこども医療費助成

そもそも、『医療保険は必要?不要?』でも書きましたが、現在の手厚い公的医療保険制度では、サラリーマンの方の医療保険ですら必要性が薄いと考えられます。医療費という観点で考えると、子供が医療保険に加入する必要性は非常に薄いと考えます。

 

 

 

6.貯蓄は保険と切り離して

5年毎に10万円が受け取れますが、これは払った保険料の一部が返ってくるような形です。10万円が受け取れるのは、保険料を5年間は払込続けることが必要ですので、途中で保険を解約するようなことがあれば、積立期間満了返戻金は受け取れません。

そう考えると、保険と貯蓄は切り離して考える方がいいでしょう。貯蓄であれば、5年間の途中でも他の用途に使うことが可能ですので、柔軟性があります。

 

 

 

まとめ

夫婦が共働きで、子供が入院すると、その看護のためにどちらかの収入が減ってしまうという場合には、その補てんとして、子供の医療保険を検討することも必要でしょう。「こども保険」のパンフレットにも保険金を親の交通費等に使って下さいという旨の記述があります。

しかし、子供の医療保障を検討する場合でも都道府県民共済等の掛け捨ての安い保険料で準備する方がいいでしょう。

最終更新日:2018年1月10日
No.147

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