カテゴリー
火災保険

火災保険の補償内容|保険金が受け取れない事例とは?

最近の火災保険は、保険会社各社からオリジナルの商品が販売されていて、かなり補償範囲が広くなっています。火災保険で補償されるのは、下記の通り火事による損害だけではありません。
火災保険を契約する際に押さえておくべき8つのポイント

火災保険補償内容例
(出典:セコム損害保険HP

しかし、建物や家財に起きる全ての損害が火災保険で補償されるわけではありません。火災保険には補償対象外となる事項には、意外なものがあります。一般の方には馴染みのない免責事項(補償対象外となる事項)について解説します。

どのような損害の場合に火災保険の保険金を受け取ることができないかについて知っていただければと思います。

1.火災保険の補償対象外事例①:給排水設備自体の損害

水道管が破裂するなどの給排水管の事故で室内が水浸しになってしまった場合、家財やカベ、床などに水濡れによる損害が発生します。

テレビなどの電化製品はもちろん、タンスなどの家具も買い替えが必要になるでしょう。また、建物に関しても壁紙や床板が濡れ、張り替えが必要になる可能性があります。

電化製品や家具などの家財は、家財を火災保険の対象としていた場合、水濡れの損害として火災保険の補償対象となります。

床板や壁紙などの建物の損害は、建物を火災保険の対象としていた場合、水濡れの損害として火災保険の補償対象となります。

水濡れによる建物や家財に対する損害は火災保険で補償されるのですが、実は、水濡れの原因となった水道管など給排水設備自体に生じた損害は補償されません

水濡れによる家財や建物への損害が補償されるので、水道管などの給排水設備自体の修理費用も補償されると勘違いされている方が多くいらっしゃいますので、注意が必要です。

但し、水道管が凍結して破損した場合に水道管の修理費用を支払う「水道管修理費用保険金」がある商品もあります。

尚、給排水設備とは具体的にどのようなものかと疑問に感じられる方も多いでしょう。損保ジャパン日本興亜のサイトでは、下記のようになっています。

給排水設備とは?(出典:損保ジャパン日本興亜HP

水道管、排水管、貯水タンク、給水タンク、トイレの水洗用の設備、雨樋、浄化槽、スプリンクラー設備および装置、スノーダクト(屋根の積雪を熱で融かして排水する設備)などを指します。ただし、使用のたびに取りつける排水ホースなどは対象外です。
また、流し台、風呂槽、洗濯機、食洗器、洗面台などについては、本体に接続される排水管部分だけは給排水設備に含みますが、本体そのものは給排水設備に含みません。

 

 

 

2.火災保険の補償対象外事例②:サビ、経年劣化

火災保険だけでなく、自動車保険など損害保険全般に当てはまる補償対象外となる事項ですが、サビや自然の消耗もしくは劣化による損害は補償されません火災保険は偶然な事故による損害が補償の対象です。

例えば、外壁が古くなって剥がれた等の損害は火災保険では補償されません。また、老朽化が原因で雨漏りした場合の建物や家財への損害も補償されません。

尚、住宅の老朽化を火災保険を使って自己負担ゼロでリフォームできると提案する悪徳リフォーム業者が存在します。実際にリフォームをして保険金を請求したら、保険金の支払対象外だったというトラブルが増えています。

上記の通り、自然の消耗や劣化などについては、火災保険では補償対象外ですので、そのような提案をされた場合には、修理やリフォームをする前に保険会社又は代理店にご相談下さい

スポンサーリンク

 

 

 

3.火災保険の補償対象外事例③:雨の吹込み

窓を閉め忘れたことが原因で、雨が吹込み家財やカベ、床に損害が出た場合、火災保険では補償対象外になってしまいます。ただし、台風によって飛んできた物によって窓が割れ、雨や風が吹き込んで家財やカベ、床に損害が出た場合には、風災として補償されます。

雨や台風の多い時期の窓の閉め忘れにはご注意ください。

 

 

 

4.火災保険の補償対象外事例④:地震後の火災

地震が発生し、その後に地震が原因で火災が発生する場合があります。その火災については、火災保険では補償の対象にはなりません。

地震火災費用保険金が支払われる場合がありますが、支払われる額は火災保険金額の5%程度です。
地震火災費用保険金があれば、地震保険は不要か?

火災は火災保険で補償されると考える方が多いと思いますが、地震が原因の火災は、火災保険では原則、補償されません。地震後の火災に備えるためには地震保険に別途加入する必要があります。

地震保険の補償内容については、下記記事で詳細に解説していますので、ご参照ください。
地震保険について抑えておくべき5つのポイント

 

 

 

まとめ

最近の火災保険は、各社オリジナルの商品で補償範囲が広くなっていますが、上記のような一般の方が知らないような補償対象外となる事項があります。窓の閉め忘れ等、ちょっと注意すれば防げる損害もありますので、補償対象外となる事項にご注意ください。

火災保険の補償対象外となる事例をご紹介しましたが、実際の保険金支払いについては、保険会社が個別に判断しますので、ご自身で補償対象外と判断せず、保険会社に問い合わせてみてください。

火災保険の保険料節約をお考えの場合は、一括見積もりサービス(無料)をご活用ください。複数社の火災保険を比較するだけで、20万円もの保険料節約に成功した事例もあります!
火災保険一括見積もり(無料)

 
最終更新日:2018年12月11日
No.303