車両保険は必要?不要?保険料を安くする方法は?

2018年2月21日

実は、車両保険は、対人賠償や対物賠償と違って誰にとっても必ず必要という補償ではありません。車両保険の付保(セット)している方の割合は、自動車保険全契約者の約4割です(損害保険料率算出機構「2016年度 自動車保険の概況」)。

車両保険の必要性が高い方と、必要性が低い方の両方がいらっしゃいます。

車両保険とはどのような補償なのか、車両保険が必要な方、不要な方について解説します。また、車両保険が必要な方のために車両保険を安くする方法についても解説します。


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1.車両保険とは?

車両保険とは、事故などによりご自身の車(契約車両)が損害を受けた場合の修理費に対して保険金が支払われる補償です。

自動車保険と聞くと、相手のケガや相手の車の修理費などを賠償する保険というイメージを持つ方が多いと思いますが、車両保険については、ご自身の車(契約車両)に対する補償です。

車両保険には、補償範囲の広い「一般型」と補償が限定された「エコノミー型」があります。車両保険で補償される事故例は下記の通りです。

・車同士の事故で契約車両が壊れた
・火災で車が損害を受けた
・飛び石によりフロントガラスが割れた
・単独事故を起こし契約車両が壊れた(「一般型」のみの補償)
・当て逃げされた(「一般型」のみの補)

上記事故例の通り、「エコノミー型」では補償されない事故もありますので、ご注意ください。
※「エコノミー型」の補償内容については、後程、解説します。

 

 

 

2.車両保険は高い!

単独事故でも保険金を支払うこともあり、保険金支払のリスクが高い分、車両保険は高くなります。契約内容にもよりますが、自動車保険全体の保険料の半分以上が車両保険の保険料という場合があります。

【保険料例】
自動車:自家用普通乗用車
料率クラス:車両5 対人5 対物5 傷害5
使用目的:日常・レジャー使用
等級:14等級
事故有係数適用期間:0年
年齢条件:35歳以上補償
記名被保険者年齢:30~39歳
免許色:ブルー
対人賠償:無制限
対物賠償:無制限
人身傷害保険:3,000万円
車両保険(一般条件):100万円 免責0-10万円

車両保険をセットした場合
年間保険料111,620円

車両保険をセットしない場合
年間保険料49,200円

上記試算例では、車両保険ありと車両保険なしでは、年間6万円以上の差が発生します。車両保険をセットすることにより、セットしない場合と比べて2倍以上の保険料となります。

 

 

 

3.車両保険が役立つ場面とは?

保険料が高い車両保険ですが、どのような場面で役立つのでしょうか?実際に車両保険が役立つ主なケースをご紹介します。

1)過失部分は自費で修理が必要

運転に自信があり、車をぶつけたりして壊すことはないから車両保険は不要とおっしゃる方もいます。しかし、相手がある事故の場合には、そこに過失(責任)割合という考え方が発生します。ご自身がどんなに運転がうまくても相手から当たってくることもあります。

原則、停車中に後ろから追突される場合やセンターラインをオーバーしてきた車との事故以外は、100:0の完全に被害者となるもらい事故はありません。
過失割合が100:0の交通事故とは?

つまり、相手の過失(責任)が大きい事故の場合でも、ご自身の過失も発生する事故が多いわけです。

相手の過失(責任)部分は、相手の自動車保険などで賠償してもらえますが、ご自身の過失部分は、車両保険がなければ、自腹で修理するしかありません。

また、当て逃げの場合や盗難の場合には、ご自身の過失がなくても誰も損害を賠償してくれません。車両保険を付保していなければ、自腹で修理や再購入の費用をねん出する必要があります。

 

2)自然災害で損害が発生した場合

最近ではゲリラ豪雨の影響で車が水没する映像をよくテレビで見かけます。自然災害で自動車が壊れてしまう場合にも運転のテクニックとは関係ありません。

車両保険に加入していれば、自然災害時の損害も補償されます。川が近くにあり、水害の可能性がある場合などは、車両保険の加入を検討する必要があります。

ただし、自然災害でも地震、噴火、津波による損害は、原則、車両保険では補償対象外です。地震、噴火、津波の損害に備えるには、地震、噴火、津波を補償する特約をセットする必要があります。
地震、噴火、津波の損害は車両保険では補償されない!?

 

3)相手に賠償能力がない場合もある

たとえ、ご自身に過失がない100:0の被害事故(もらい事故)の場合でも相手に賠償能力がなければ、修理費を賠償してもらえない可能性があります。

例えば、相手が自賠責保険のみの加入で任意保険(自動車保険)に加入していない場合、自賠責保険には、対物の補償がないので、車の修理費については、加害者からの賠償が期待できない場合があります。

車両保険に加入していれば、そのような場合でも補償されます。また、「無過失事故に関する特約」をセットしていれば、相手の判明している事故で車両保険を使用しても等級に影響がないノーカウント事故となります。

つまり、車両保険を使用しても、保険金請求がなかった時と同様に次契約の等級が1つ上がります。

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4.車両保険の必要な方、不要な方

さて、車両保険が必要な方、不要な方とは、どのような方でしょうか?

1)車両保険の必要な方

ローンで車を買った方

ローンが残っている方は、車が全損になった場合、車両保険がなければ、車はないのにローンだけ支払い続けることになってしまいます。どうしても車が必要な場合には、2重(ダブル)ローンということにもなりかねません。

ローンの残債が大きい方については、特に車両保険の必要性が高いでしょう。

 

新車を購入した方

新車を購入した方も車両保険を検討する余地があります。新車購入当初は、車両保険の補償額も大きいので、加入する意味が高くなります。

新車購入後、すぐに車が全損になってしまった場合や盗難にあった場合には、再購入に大きな額が必要になるので、車両保険の必要性は高いでしょう。

 

盗難が多い車種

盗難の多い車種も、車両保険に加入する意味は高くなります。特に新車で購入後数年などは、再度購入する費用が大きくなるので、車両保険の必要性は高いでしょう。

 

2)車両保険の不要な方

古い車に乗っている方

古い車に乗っているかたは、車両保険の補償額(保険金額)は年々小さくなるので、車両保険をセットする意味合いは小さくなってしまいます。

車両保険の補償額(保険金額)は契約時の時価額相当で設定されます。車の時価額は年数が経過するほど下がっていきますので、中古車など古い車の場合は十分な保険金額を設定できない場合があります。

古い車でも、どうしても修理して乗りたいという場合以外は、車両保険は不要でしょう。
古い車は車両保険の補償が拡充される!?その必要性は?

 

修理費などが家計の負担にならない方

乗っている車の修理費や再購入費用が家計の負担になるようなことがないのであれば、車両保険は不要でしょう。

車両保険を使用すると、原則、等級は3つ下がり、下がった等級が7等級以上であれば、3年間割引率が低い事故有の割引率が適用されます。よって、ちょっとしたキズであれば、直さないか自腹で修理するという方が多いのが現状です。

よって、家計の負担にならない程度の価格で購入した車で、多少のキズは修理するつもりがない、全損の場合も貯蓄で次の車を購入することが可能ということであれば、車両保険は不要といえます。

 

 

 

5.車両保険を安くする方法

車両保険はどうしても必要と考える方に少しでも車両保険を安くする方法をご紹介します。

1)免責金額の設定

免責金額とは、保険金の支払いの際に発生する自己負担額のことです。車両保険では、事故の際には修理費から免責金額(自己負担額)を差引いた金額が保険金として支払われます。

【車両保険金支払例】

損害額:30万円
免責金額:5万円
30万-5万=25万円(支払保険金


この免責金額を大きくすると、車両保険は安くなりますが、車に損害が発生し、車両保険を使用した場合には、自己負担額が大きくなります。
車両保険の免責金額(自己負担額)を設定して保険料節約!

ただし、全損の場合には免責金額(自己負担額)は差し引かれません。

【保険料例】
自動車:自家用普通乗用車
料率クラス:車両5 対人5 対物5 傷害5
使用目的:日常・レジャー使用
等級:14等級
事故有係数適用期間:0年
年齢条件:35歳以上補償
記名被保険者年齢:30~39歳
免許色:ブルー
対人賠償:無制限
対物賠償:無制限
人身傷害保険:3,000万円
車両保険(一般車両):100万円

免責0-10万円の場合
年間保険料:111,620円

免責5-10万円の場合
年間保険料:97,330円

上記試算例では、免責金額を増額型の「0-10万円」から「5-10万円」にすると、保険料が年間約1.4万円安くなります。

 

2)車両保険の補償を制限する

車両保険には、オールリスク型と言われる「一般型」と、補償を絞った「エコノミー型」があります。「エコノミー型」は補償を絞っている分、保険料は安くなります。

「エコノミー型」にも補償内容によって数種類あり、補償範囲が異なります。車両保険には下記のようなタイプがあります。

●一般条件
●車体車+A
●車体車
●限定A

車両保険のタイプ別のそれぞれの補償内容は下記比較表の通りです。
  事故例/契約タイプ 一般条件 車対車+A 車対車 限定A
他の自動車との衝突
盗難事故





火災・爆発
台風・洪水・高潮
落書・いたずら
物の飛来・落下



電柱等に衝突
自転車との衝突
墜落・転覆
当て逃げ
※相手方の車およびその運転者または所有者が確認できる場合に限り補償(当て逃げで相手方が不明の場合等は補償されません)

【保険料例】
自動車:自家用普通乗用車
料率クラス:車両5 対人5 対物5 傷害5
使用目的:日常・レジャー使用
等級:14等級
事故有係数適用期間:0年
年齢条件:35歳以上補償
記名被保険者年齢:30~39歳
免許色:ブルー
対人賠償:無制限
対物賠償:無制限
人身傷害保険:3,000万円
車両保険保険金額:100万円 免責0-10万円

一般条件の場合
年間保険料:111,620円

車対車+Aの場合
年間保険料:77,470円

限定Aの場合
年間保険料:60,320円

上記試算例の通り、補償を限定するほど保険料は安くなりますが、補償される事故の範囲は狭くなります。よって、「エコノミー型」はあまりおすすめできません。
車両保険の補償を絞って保険料節約!?(車両保険の種類)

なお、セゾン自動車火災のように車両保険の補償内容を細かく選んで設定できる保険会社もあります。

 

3)車両料率クラスの低い車を買う

自家用普通乗用車・自家用小型乗用車には型式ごとに料率クラスが設定されています。
車によって自動車保険の保険料が違う!?

料率クラスは「車両」「対人」「対物」「傷害(搭乗者傷害・人身傷害)」の補償ごとにクラスが設定されていて、1~9のクラスに9段階に分類されています。

型式別料率クラスは車種(型式)ごとの事故実績を反映しています。最も事故実績が低い1クラスが最も保険料が安く、最も事故実績が高い9クラスが最も保険料が高くなります。

下記の例のように「車両」のクラスが低い車は車両保険の保険料が安くなります。料率クラスがどの程度保険料に影響するかの試算結果をご紹介します。

【保険料例】
自動車:自家用普通乗用車
使用目的:日常・レジャー使用
等級:14等級
事故有係数適用期間:0年
年齢条件:35歳以上補償
記名被保険者年齢:30~39歳
免許色:ブルー
対人賠償:無制限
対物賠償:無制限
人身傷害保険:3,000万円
車両保険(一般条件):100万円 免責0-10万円

料率クラス(車両5・対人5・対物5・傷害5)の場合
年間保険料:111,620円

料率クラス(車両9・対人5・対物5・傷害5)の場合
年間保険料:178,640円

車両料率クラスが「5」と「9」の車では、年間約6.7万円の保険料差が発生します。

なお、現在、軽自動車には、型式別料率クラスが導入されていませんが、今後、軽自動車にも型式別料率クラスが導入される予定です。型式別料率クラスが導入されれば、軽自動車についても事故の多い車の保険料が高くなることになります。

 

 

 

まとめ

車両保険の補償内容などについてご理解頂けたでしょうか?

車両保険は保険料が高くなりますので、ご自身の状況では、車両保険が必要なのか不要なのかを今回の記事を参考に判断して頂ければと思います。

また、車両保険が必要だという方に関しては、保険料を安くする方法を参考にして頂ければと思います。

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No.325

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