マイナンバーと損害保険、生命保険

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2016年1月からのマイナンバー制度導入にともない、社会保障、税等、各種手続きにマイナンバー(個人番号)が必要になっていきます。

生命保険、損害保険についてもマイナンバーとは無縁ではありません。今回は損害保険、生命保険とマイナンバーの関係についてご紹介します。



1.マイナンバーとは?

マイナンバーとは、「行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律」(マイナンバー法)に基づき、日本国内に住民票を有する全ての人に指定される12桁の個人番号です。

法人には13桁の法人番号が指定されます。法人番号は個人番号とは異なり、インターネット(法人番号の公表サイト)を通じて商号または名称・本店所在地・法人番号の3情報が公表されます。

2016(平成28)年1月以降、社会保障、税、災害対策等の分野で順次法律で定められた行政手続きでマイナンバーが必要になります。


 

 

 

2.マイナンバーと損害保険

損害保険分野でマイナンバーはどのように利用されるのかというと、一定額を超える保険金等を受け取った際にマイナンバーが必要になります。損害保険会社が税務署に提出する支払調書にマイナンバーが記載されることになります。

支払調書とは、損害保険会社が一定の給付を行った場合に納税地等を所轄する税務署長に提出することが義務付けられている書類です。(所得税法第225条、相続税法第59条)

損害保険においては、満期返戻金・解約返戻金の年間支払金額が100万円を超える場合、年金の年間支払金額が20万円を超える場合、死亡保険金が100万円を超える場合等に損害保険会社から税務署に支払調書の提出が必要になります。

損害保険会社が提出する主な法定調書は以下の通りです。
・損害保険契約等の満期返戻金等の支払調書
・損害保険契約等の年金の支払調書
・損害(死亡)保険金・共済金受取人別支払調書

上記法定調書に契約者や受取人のマイナンバー記載が必要になります。

支払調書に記載される主な事項は以下の通りです。
●契約者の住所、氏名
●被保険者の住所、氏名
●受取人の住所、氏名
●保険金額
●払込保険料
●支払年月日
●保険会社の所在地、名称 等


 

 

 

3.マイナンバーと生命保険

生命保険についても一定額を超える保険金等を受け取った際にマイナンバーが必要になります。生命保険会社が税務署に提出する支払調書にマイナンバーが記載されます。

生命保険会社は、下記の保険金等を支払う場合には、支払調書を税務署に提出するよう定められています。(所得税法第225条、相続税法第59条)

死亡保険金や満期保険金、解約返戻金の支払が100万円を超える場合、年金支払額が年20万円を超える場合。また、契約者と年金受取人が異なる場合等は平成25年分から支払金額にかかわらず生命保険会社から税務署に支払調書が提出されます。

生命保険会社が提出する主な法定調書は以下の通りです。
・生命保険契約等の一時金の支払調書
・生命保険金・共済金受取人別支払調書
・生命保険契約等の年金の支払調書

上記法定調書に契約者や受取人のマイナンバー記載が必要になります。

支払調書に記載される主な事項は、以下の通りです。
●契約者の住所、氏名
●被保険者の住所、氏名
●受取人の住所、氏名
●保険金額
●払込保険料
●支払年月日
●保険会社の所在地、名称 等


 

 

 

4.マイナンバー提示方法

生命保険会社、損害保険会社ともにマイナンバーの漏えいを防ぐ観点から保険会社内にマイナンバー専門部署を設けたり、外部委託する等の方法でマイナンバーが代理店を経由しないような仕組みを構築しています。

保険金支払時等の契約者や受取人から保険会社へのマイナンバー提示方法は、原則、保険会社から直送される書類にマイナンバーを記載し、保険会社に直接返送する等の運用を行います。


 

 

 

5.契約時

現状、生命保険、損害保険ともに契約時にマイナンバーが必要となることはありません。

本人確認時等でマイナンバーが記載された住民票や源泉徴収票等のコピーを提出する際には、マイナンバー部分はマスキングしたり、塗りつぶすなどの対応をして問題ありません。

そもそも、マイナンバーの提供を依頼する場合を除き、マイナンバーの受領は法令上認められていません。


 

 

 

まとめ

損害保険、生命保険において、マイナンバーが必要となるのは、一定額を超える保険金、解約返戻金、年金等の受取時です。また、マイナンバーは代理店に提示するのではなく、保険会社から郵送されてくる書類に記載等して頂く対応になります。

マイナンバーは色々な情報と紐付けされている番号ですので、多くの方が取扱いには慎重になっていると思います。保険会社もマイナンバーを漏えいしたということになると、大きな企業イメージのダウンになるので、非常に慎重に対策は行っています。


 

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