先進医療特約について勘違いが多いポイント

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最近、先進医療特約について質問されることが多いのですが、先進医療や先進医療特約について意外と勘違いされている方が多いと思います。

今回は先進医療と先進医療特約について勘違いが多いポイントについてご紹介します。



1.先進医療とは?

そもそも先進医療とはどのようなものでしょうか?

先進医療とは、厚生労働大臣が定めた高度な医療技術を用いた療養のことです。
先進医療は、公的医療保険の対象にするかを評価する段階にある治療・手術などです。

先進医療は全ての医療機関で行われているわけではなく、一定の施設基準を満たし、厚生労働大臣から承認を受けている保険医療機関(大学病院など)で行うことが許されています。
先進医療を実施している医療機関の一覧(厚生労働省)

また、先進医療の技術料は下記のように高額になる場合があります。

◆先進医療にかかる技術料(例)
陽子線治療:約263万円
重粒子線治療:約308万円

尚、先進医療は上記の通り、一定の基準をクリアした医療機関でのみ実施されていますので、実際に先進医療を受ける際には、遠方の医療機関に治療に通うことが必要になる可能性が高くなります。先進医療を受ける場合には、治療費だけでなく、医療機関までの交通費や宿泊費も必要となることを想定しておいた方がいいでしょう。


 

 

 

2.先進医療を受ける場合の手続等

先進医療を受ける場合も、特別な手続きが必要になるわけではありません。一般の保険診療の場合と同様に被保険者証(老人医療対象者は健康手帳も)を窓口に提出します。
先進医療は、患者が希望したからといっても必ず受けられるわけではありません。一般的な保険診療を受けるなかで、患者が希望し、更に医師がその必要性と合理性を認めた場合に行われることになります。

また、先進医療を受ける際は、治療内容や必要な費用などについて、医療機関より説明を受け、説明内容について十分に納得したうえで、同意書に署名し、治療を受けることとなります。


 

 

 

3.先進医療は全額自己負担

先進医療にかかる技術料以外の診察・検査・投薬・入院料などは健康保険の給付対象となり、自己負担額は1割~3割ですが、先進医療にかかる費用(技術料)は、公的医療保険制度の対象とならないため患者の全額自己負担(保険外診療)です。

先進医療は、保険の利く診療と利かない診療を組み合わせた「混合診療」の一種です。

◆自己負担例
総医療費が200万円、うち先進医療に係る費用が100万円
先進医療負担例
※保険給付に係る自己負担部分については、高額療養費制度が適用されます。


 

 

 

4.高額療養費制度の対象外

先進医療にかかる費用が全額自己負担でも高額療養費制度で負担額には上限があるのではないかと思われる方も多いのですが、残念ながら先進医療にかかる費用部分は、高額療養費制度の支給対象にはなりません。

どんなに先進医療の費用が高額になっても全額が患者の自己負担です。

ただし、通常の治療と共通する部分(診察・検査・投薬・入院料等)の費用については、一般の保険診療と同様に扱われ、保険診療の自己負担部分は、高額療養費制度の対象になります。
※健康保険や国民健康保険などの公的医療保険の対象となる診療

高額療養費制度については、下記記事で詳細に解説していますので、ご参照ください。
医療保険は不要!?高額療養費制度について理解しておくべきポイント


 

 

 

5.高度な医療が全て先進医療ではない

最新、高度な医療が全て先進医療だと勘違いされている方がいますが、先進医療とは前述の通り厚生労働省が認めた治療・手術等だけでです。

最新、高度な医療でも先進医療に指定されていなければ、先進医療特約の保障対象とはなりません。療養を受けた日に先進医療に該当するものが先進医療特約の給付対象となります。

先進医療の種類や医療機関は随時見直され、平成28年3月1日現在で117種類が先進医療に指定されています。
先進医療の概要について(厚生労働省)
先進医療の各技術の概要(厚生労働省)


 

 

 

6.先進医療の全てが高額ではない

保険会社の医療保険等のパンフレットには高額な事例が記載されているので、「先進医療」の全てが数百万円もの費用がかかるものだと思っている方も多いのですが、実はそんなことはありません。

先進医療の例として、「重粒子線治療」「陽子線治療」の技術料をご紹介しましたが、高いのは一握りの先進医療で、そのほとんどは、50万円以下です。安いものだと10万円以下で受けられる先進医療もあります。


 

 

 

7.先進医療特約とは?

先進医療について色々と解説してきましたが、ここから先進医療特約についてご説明したいと思います。

先進医療特約とは、先進医療を受けた時に自己負担した金額を保障する特約です。がん保険や医療保険等の特約として付加できます。商品によっては、オプションではなく、基本保障として主契約に先進医療保障が組み込まれているものもあります。

また、多くの先進医療保障の支払限度額は、1,000万円や2,000万円です。

●アフラック
限度額:2,000万円

●オリックス
限度額:2,000万円

●損保ジャパン日本興亜ひまわり生命
限度額:2,000万円(健康のお守り)
限度額:1,000万円(勇気のお守り)

●メットライフ
限度額:2,000万円

●アクサダイレクト
限度額:500万円

なお、先進医療の種類や医療機関は随時見直されますが、療養を受けた日に先進医療に該当するものが先進医療特約の給付対象となります。


 

 

 

8.医療保険とがん保険のどちらに付加するか?

先進医療特約を医療保険に付加するか、がん保険に付加するかで注意して頂きたい点があります。

医療保険に先進医療特約を付加する場合には、がん治療を含め、全ての先進医療が保障対象になりますが、がん保険に先進医療特約を付加すると、がん治療に係る先進医療に保障が限定されます。がん保険の先進医療特約はがん治療に保障が限定されている分、下記契約例のように医療保険の先進医療特約と比べて特約保険料が安くなっています。

 

【契約例(平成28年4月現在)】

商品:新生きるためのがん保険Days
被保険者:30歳男性
がん先進医療特約:79円(月額保険料)

商品:ちゃんと応える医療保険EVER
被保険者:30歳男性
総合先進医療特約:103円(月額保険料)

また、がん保険に先進医療特約を付加する場合には、主契約に90日間の待機期間(待ち期間)のある商品であれば、先進医療特約にも90日間の待機期間(待ち期間)がありますので、ご注意ください。

がん保険の待機期間(待ち期間)については、下記記事をご参照ください。
がん保険の待機期間について確認しておくべきポイント


 

 

 

まとめ

上記の通り、先進医療の費用は高額になる可能性があり、かつ全額が自己負担になります。また、高額療養費制度の対象外です。

先進医療特約は月額100円程度で付帯できる特約で、大きな金額の保障が期待できるので、保険本来の目的である貯蓄等では備えられないリスクに対応できるという点で検討に値する特約といえるでしょう。


 

No.192

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